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サソリ頭部

サソリ頭部

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    天体写真で淡い星雲の色味を出すために何より大事なのがフラット補正といって、周辺減光や、大気差や光害による色カブリを最初に出来る限り補正しておくことです。 それは別に撮っておいたフラット用ファイルを使ったりソフト的な修正機能で行い、望遠鏡のように画角が狭かったり対象が小さかったり、あるいは写真の周囲に理想的にはグレーであるはずの星も星雲も無い空間があったりすると比較的容易なんですが、この写真は何度やり直してもうまくいかず時間かかりました。 見て分かるとおり左下方向に天の河があって右上にかけて輝度そのもの

    コメント5件

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    takuro.n

    が傾斜していってる上に、そこここに淡い星雲が広がっていてカブリ具合がよく分からず、何十分もかけて仕上げの段階になって初めてカブリが残っていることに気づくということが繰り返されるわけです(>_<) それに輪をかけてくれたのがこれを撮ったレンズの特性。 シグマ70ミリF2.8マクロは巷間言われるカミソリの名に恥じず、画面周辺まですごい解像度と平坦性を持った望遠鏡にも迫るようなすばらしいレンズなんですが、惜しいかなジャスピンだと青ハロが盛大に出ます。 これは望遠鏡と違って近距離から無限遠までピントを出さなければならないカメラレンズではRGBそれぞれの焦点をどこでも全て合わせるのが至難なので、解像度の高いレンズほど顕著に表れてしまう宿命のようなもので、普段はそれを軽減するため微かにハロが少なくなるよう、実は超微妙にジャスピンをはずして使ってるんですが、今回の画角は天の河にかかってるので微光星の粒状感を損ないたくなく、あえてジャスピンで使ったところ輝星周りに盛大に青が付いてしまい、勿論それの除去はやってるんですが完全には出来ず、残った色にも惑わされて補正が難しかったわけです。 大げさでなくおそらく20回以上もやり直して何度も気持ちが折れかけましたが、この画角もとても美しいと思うので諦めきれず、次の日にはまた取り組みしてやっと見えてもらえるかなというものが出来ました。 この画角で見ると中央カラフルな部分がベールやスカートをひるがえしてるようにも見えて、舞い降りる天使という表題を付けたのが分かる感じがするでしょうか。 右に逆くの字に縦に三つある明るい星がさそり座の頭で、そのすぐ左上には先日上げた青い馬も写ってますし、輝星の周りにも青や赤のごく淡い星雲が取り巻いてるのがとても綺麗な領域です。 スカイメモに赤外カットフィルター除去改造X3とシグマ70ミリF2.8マクロを載せ、ISO1600の5分露出9枚をRAP2、CameraRaw6、ステライメージ、フォトショップCS5と通して仕上げ。

    2011年04月22日14時26分

    船旅

    船旅

    本当に天から天使が舞い降りて来てるみたいですね!(^^)! 私には、天使と言うよりもbluehorseを従えて天女か織姫が舞い降りてきた感じですね(^^)v でも一枚の写真になるまでtakuro.nさんの大変なご苦労がこの長文から伺えます おかげでこんな素晴らしい天体写真を拝見出来て嬉しいです(^_-)-☆

    2011年04月22日19時53分

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    takuro.n

    だいずさん、ありがとうございます(^^ゞ そうそう、この雰囲気はほんとは羽衣をまとった天女という感じですよね(^_^;) 普段天体写真はそのものの表題しか付けないのが200ミリでの写真を上げたのは大震災の後で、どうしてもそういう表題を付けたいと思った時に天使の方がよりふさわしいと考えたわけですが、こうやって全景が入る画角だとやはりひるがえっているのは羽衣ですね(^_^;) 今回は珍しいくらい苦戦したのでつい言い訳を書き並べてしまいましたm(__)m

    2011年04月22日21時09分

    sory

    sory

    目では見えない世界をいつも堪能させていただいてます。 静かに見入るだけで幸せな感じがするのは何故でしょう。 ココがふるさとなのかも知れませんね。

    2011年04月23日13時15分

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    takuro.n

    soryさん、ありがとうございます(^^ゞ とても哲学的ですね。 星の世界は一見無機に見えますが、この漂い広がっているガス雲こそがまさに有機の起源。 ビッグバンによる始まりから全てはガス雲から生まれてきたことを考えれば、宇宙に無数にある星々の一つである太陽や地球の故郷と言えるのはまさにこの光景と思います。

    2011年04月23日22時53分

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