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この高台に、旧KDDの宇宙通信センターがあった。2つの巨大なパラボラ・アンテナはその名残だ。前掲の、びんずる坂の上である。 人工衛星を介しての国際通信は、日本では、実験所として始まったこの施設を嚆矢とする。太平洋に面し、周りを山に囲まれていることで電波も安定し、台風の被害も地震も少ないこの土地が選ばれたのだ。 1963年、宇宙通信テレビ放送実験開始の第一報が、ケネディ暗殺事件だったことは鮮烈な印象だった。本来第一報は、衛星通信開通を祝うケネディ大統領のメッセージであるはずだったのだ。 *下につづく
*つづき 翌1964年には、この衛星通信によって、東京オリンピックがアメリカにテレビ中継された。世界初であった。 この通信センターは、もともとアメリカとの衛星通信を行うための施設であり、アジア、ヨーロッパとの交信はできなかった。 数年後に、世界中と交信のできる山口宇宙通信所が開設され、また、太平洋海底ケーブル通信の発達によりアメリカとの衛星通信の必要性は少なくなり、やがて日本と世界との衛星通信は、山口通信所に統合されることになった。 役目を終えたこの茨城宇宙通信所は閉鎖され、土地は日立市と高萩市に寄付された。 かつては7つあった巨大なパラボラ・アンテナは2つを残して取り壊された。残った1つは国立天文台の、もう1つは茨城大学の電波望遠鏡として今も現役である。直径32mの巨大である。 なお、パラボラとは放物線のことで。アンテナの内面が放物線を描いていることによる命名である。 敷地には開設当初より染井吉野があちこちに植えられていて、一般に開放されていた。とくに春は市民の憩の場だった。市の所有となった今も、桜の公園として広く親しまれている。 その名も、さくら宇宙公園。公募による市民命名である。
2019年01月29日15時17分
素敵なお話ですね。 さくら宇宙公園。 きっと地元の方々の自慢の場所ではないでしょうか。 開設当初から染井吉野が植えられていて、一般に開放されていたとのこと、 なんと心の広いことでしょう。 桜の木々はもうかなり大きくさぞかし見事な花を咲かせることでしょう。 土手に桜を、というお気持ちがわかります。 今植えれば、40年50年後には素晴らしい桜並木になるでしょうから。 後々の人に自慢に思ってもらえる場所、 「何事も始めなければ、始まらない」(桜の花の下で、より)ですよ。
2019年01月29日15時05分
上記*つづきは、文の手直しをしている間に、早くもオーちゃん!さんと、旅鈴さんがコメントを下さったので、2つ下に下がってしまいました。 最上段にあるものとしてお読み下さい。 オーちゃん!さん、旅鈴さん、早速のコメント、嬉しいですよ。
2019年01月29日15時18分
さくら宇宙公園!いいっすねぇ♪ パラボラは放物線って言う意味なんだすねー 巨大!32m、、、ん”~~~あまり巨大でえぐわがんねっす(≧▽≦) 思えばすごい時代になったもんだすよねぇ これからはもっと、、、ついていげねっす(≧▽≦)
2019年01月29日15時53分
科学の進化への歴史的産物 重みがありますね。 ところで私の写真へのコメント、ありがとうございました。胸に染み入りました。 技芸を介して生まれた友情は 精神の純粋性を基盤としている・・・・
2019年01月29日22時49分
ジョニー森永さん 今となっては跡地ですが、残された桜は見事なもので、さくら宇宙公園の名に恥じません。 友情の純粋性。とくに、ジョニーさんと写楽さんのご交流にはそれを感じます。作品を拝見すれば瞭然です。
2019年01月30日12時50分
オーちゃん!
人工衛星や宇宙ステーションを介した通信は今や当たり前の世界になり、これからは月などの衛星や惑星間通信の時代がやって来るのでしょうね~・・!♪
2019年01月29日14時36分