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写真掌編:桜の下で 20:燃え始めたいのち

写真掌編:桜の下で 20:燃え始めたいのち

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    燃え上がるいのちの炎桜咲く (20) 「僕はアメリカに行くのが一番の近道だと考えた」。「すぐに留学を決意した」 「爺ちゃんは外大を卒業するのに十分なお金を残してくれたけど、アメリカの大学の授業料は半端じゃないんだ。奨学金をもらわなければとても無理だ。それで僕は必死になって勉強した」 「半年後に、ニューヨーク大学の合格通知と奨学金授与の通知が届いた」 「その年の夏が終わって、僕は外大を退学してニューヨークに行った」 「いまは ニューヨーク大学のロー・スクールで博士論文を書いている」 *下に続く

    コメント5件

    yoshi.s

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    *つづき 「壮大な物語だなあ」 「それに壮大な思想だ」 「宗教者のようだ。いや、悪い意味じゃないよ。驚いているんだ」幸広が言った。 「僕が公務員試験を目指してせっせと勉強していたときに、吉夫はすでに悟りを開いていたんだな」 「悟りだなんて。ただ、そういう風に考えると孤独感から解放されたんだ。ちょうどみんなと一緒だったあの3年間と同じだよ。僕も君もない。みんなが一つの春風のようだった」 「ああ、確かにそうだった」 「ひとつだったなあ」 みんながうなずいた。 「そうか!。おれたちはあの頃、小さいながらも、全体のいのちの中にいたのか!」 「だからあんなに楽しかったのか!」 「楽しかっただけじゃない。みんなと一緒にいて心地よかった。子供のころに母に抱かれていたような気持ちよさだったよ」 「やっと分かった。あのクラブが僕らの共通の母親なんだ。だから10年経った今でもこうして集まるんだ」 *次の桜につづく

    2017年05月05日19時15分

    annshii46

    annshii46

    吉夫君はほんとに壮大な思想で、夢実現に向かって進んでいるのですね。 仲間もひとつの春風のようだったように、自然と皆が結ばれていたのでしょうね。吉夫君自身もそれに助けられた。 つづきが楽しみでございます。

    2017年05月06日00時20分

    旅鈴

    旅鈴

    吉夫君は優秀な上にすごい頑張りやさんなのですね。10年後の約束、忘れなかった理由、あのクラブにあったのですね。でもいいなあ、そういう青春を過ごせたってこと。まさに「君たちが居て、僕が居た」ですよね。

    2017年05月06日02時17分

    michy

    michy

    高校3年間のクラブがみんなの共通の母親だったとの言葉が忘れられません。 絆の固さ心地よさが頷けます。 固い決意で留学した吉夫さんは法律を勉強してどのような形で貢献するのでしょうか。 楽しみにしています。

    2017年05月06日08時01分

    yoshi.s

    yoshi.s

    annshii46さん、旅鈴さん、michyさん 愛読者の皆さんがお揃いですね。本当に勇気づけられます。 私たちも、彼らのような一つの春風になった気がしています。 自分の意見があり、でも全体の雰囲気を壊さないようにと努め、みんなでこの物語を楽しんで、大切にして下さる。図らずも彼らのクラブと同じようなものが生まれた気がします。 つまり、彼らのグループのようなものは現実にも作れるんだということの証です。 さて物語はそろそろ終焉を迎えます。あと少しご愛顧のほどを。 追:旅鈴さん、『君たちがいて、僕がいた』。舟木一夫。よく知っていますよ。まさにその通りですね。映画での本間千代子、可愛かったなあ。

    2017年05月06日11時04分

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