こう月
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マスターは今日も元気だ。 脳梗塞になり片目が不自由になったのは三年前。 私は落ち込んだ彼に共感したくて、その状態を説明してほしいと言った。 彼は「奥行きとかじゃなくて、とにかく歩いていても怖い。言葉では説明しづらい」と言っていた。 その本当の意味をこれから読み解いていきたいと思う。 以下コメント欄に続きます。
自然体の笑顔、この表情で撮らせていただくことが出来るのも技術ですよね、巧い! お互いの目がお互いの死角を補っているのですね? なるほど・・・昔、目にモノモライが出来て眼帯をして歩くとつまずいて怖かったことを思い出しました。 仰るように片側が見えないことを克服なさっているのだから「こうなんだよ~」と解説は不要かと思います。元に戻らないのですから。彼の脳が失った能力を他の方法で補うように学習するかもしれません。
2021年10月20日15時53分
ET1361さん、いつもありがとうございます。 いい笑顔が撮れるとうれしいですね。 たしかに、3年経っても後遺症はまったく良くなっていないようです。 そのかわりに、"慣れ"ですかね? 怖さはだいぶ少なくなったみたいです。 脳梗塞直後は、車の運転はもちろん、自転車さえ乗れなくなりました。 元に戻ることはないにしても、人間の脳は不思議なものです。
2021年10月20日16時42分
gustaveさん、私はこれを機に目や色彩の勉強をするようになりました。 何が転機になるかわからないものですね。 近々、色彩に関する考察を書いてみようと思っています。
2021年11月15日07時38分
こう月
「なぜ動物には二つ、目があるのか?」 人の目が二つあるのは、長年奥行きを把握する為と思われていた。 しかし、実は違った。 最近の研究では、奥行きは片目であっても、遠くのものはゆっくり動き、近くのもは早く動くという感覚的なもので、かなりわかるということが明らかになってきた。 それならば片目になると、どんな不都合があるのか? それはある研究者がFPSオンラインゲーム、「コールオブデューティー」をプレイしている時に発見した。 研究者が使ったキャラクターはスナイパーで、草むらに隠れながら敵を捕捉しようとした。 しかし、草が邪魔で見えなかった。 そこで左右にキャラクターを動かしながら見ていた。 結果、プレイ中はその動きですぐに敵から見つかり、やられてしまった。 つまり、テレビゲームは一つのカメラの視点で見ている為、目の前に障害物があるとその後ろは見えない。 しかし、実際には私たちは二つの目で互いの死角を補いながら見ている。 試しに自分の片目を閉じて、もう片方の目の前に指の開いた手を持ってきた時と、開いた両目の前に同じように手を持ってきた時を比較するといい。 片目の時は手の後ろは全く見えないのに対して、両目の時は指が"透けて"見えて、驚くほど死角が少ないことに気づくだろう。 つまり、私たちの二つの目は、互いの死角になる部分は障害物(この場合は手のひら)を"透明"になるように頭の中で映像を作っているのだ。 ここで最初の話にもどる。 片目になった彼には実際に死角は増えている。 しかし、怖さの根本的な原因は、本来頭の中で作っていた映像が作れなくなったから怖いのだ。 その違和感は自分では自覚しづらい。 彼が言った言葉に「車に乗った時に、ピラーが今まで以上に邪魔にみえるんだよな〜」というものがあった。 これは、今までは二つの目で見た映像を頭の中で処理して、ピラーを透かせて死角を無くすような映像を見ていたからだ。 しかし、本人には根本的な原因はなかなかわからない。 そして実は、これらの考察をまだ彼には話していない。 その理由はまず第一に、自分の考察に完全には自信がないからだ。 目で見るだけでなく、頭の中で映像を作っているとしたら、それは見た目以上に個人差がある。 しかも、二つ目の研究は「動きがある場合」、「左右の目に全く違う映像を見せた場合」、「空間認識を考慮した場合」などではまだまだ研究段階だ。 現段階では、彼の見ている映像を想像することはできるが、同じように感じることはできない。 そして、第二の理由として、これが一番重要であるのだが。 「片目を克服して幸せな彼には、いまさら論理的な理由など必要ではない」 と、いうこと。 余計なことは言う必要はない。 あまり意味のないことのように思えるが、興味がわいたことを自分だけの中で徒然に考えていけばいいだけの話なのだ。 以上、あまり意味のない話をここまで読んでいただいてありがとうございました。 あなたの頭の中に、少しでも片目のイメージが想像できたのなら幸いです。
2021年10月20日07時26分