虞美人草は、何ゆえに美しいのか。 清浄なそして妖艶な、その紅い色のゆえか？ それとも初夏の風に揺れる、嫋（たお）やかなその姿ゆえか？ はたまた若草の野に舞う乙女たちの群のゆえにか？ そのいずれをも取り去ったとしたらどうだろう。 色を除き、揺れるを去り、数を捨てたとき、それでも虞美人草は美しいのか？ すべての装いから離れたとき、虞美人草に残るものはなにか。 わたしが、すべての装いを取り去ったとき、わたしに残るものはなんだろう。

コメント10件

今田三六

誰思う虞美人草やなみだ雨　　三六

2020年05月07日16時09分

はなてふ

ん～　元を知ってるだけに難しいですが、この花びらのしなやかな撓みでしょうか

2020年05月07日16時16分

HATTU

すべて捨て それでも残る 恥じらいて

2020年05月07日16時18分

写楽旅人

色の無い、緻密な描写に惹かれます！ モノクロだからこその色気を感じます。

2020年05月07日16時51分

yoshi.s

今田三六さん 『項羽と劉邦』を読んだ人ならではの句ですね。拝受。

2020年05月07日23時48分

yoshi.s

はなてふさんは、しなやかさ、と見ましたか。 うん。

2020年05月07日23時49分

yoshi.s

HATTUさんは、はじらい、か。 らしいなあ。

2020年05月07日23時50分

yoshi.s

写楽旅人さん モノクロに色気を感じる。 けだし名言ですね。

2020年05月07日23時52分

ジョニー森永

花びらの薄さが儚くて素敵です。

2020年05月08日21時42分

yoshi.s

ジョニー森永さんは、儚いと見ましたか。 美の一面ですね。

2020年05月08日22時07分

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