yoshi.s
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梅の花風に一輪旅立つ日 *つづき 「少林寺拳法は、本来は仏教の修行法なの」 「ああ、名前からして仏教風だよな」 「仏教は心を磨く教えだけど、その方法のひとつが少林寺拳法なの。修行僧は、一般的には座禅をすることで知られているけれど、この武術も心を磨く方法のひとつなの。修行法なのよ」 「ああ、お坊さんが家々を托鉢をして廻ることや、山伏が山を歩き回るなんてのも修行法なんだそうだね」 *下につづく
佳夫さんのストリート・チルドレン支援の話を聞いて 発奮する凛子さんの決意が実現できますように! 志のある若者たちの話が頼もしいです。 心に重く入り込みました。
2020年03月12日18時31分
そう、我らは地球人。 地球という星に住む生物。 宇宙人から見たら私達も宇宙人でしょう、きっと。 今、起こっている人種差別は、ごく一部の人と 思いたいです。 わくわくしながら拝読していますが、コメントを サボってすみません。時がくればまた。
2020年03月13日05時57分
yoshi.s
*つづき 「そう。少林寺拳法では、武技を行うことで精神の集中を高め、やがては無の境地に至ろうとするの」。「だから、ただ相手をやっつけるための方法とは捉えていないの。むしろ相手と一体になることが目標。そのためには、無になること。自らが無にならなければ、相手と一体になることはできない。無の境地と自他一体。それが少林寺拳法の目指すものよ」 凛子の頬は、心なしか紅葉していた。 「うーん、それで納得した。だから君は、自分のためだけじゃなくて、他の困っている人を助けたいと思うようになったんだな。大きな意味で、自他一体を目指しているのか」 「そう。分かってくれてうれしいわ。さすが佳夫くんね。こんな考え方、説明しても分かってくれる人はほとんどいないもの。私はただの変わり者としか思われていないの」 「変わり者?とんでもない。素晴らしい思想家じゃないか。それも、実践する思想家だ」 「ううん。ぜんぶ少林寺拳法からの受け売りよ」 「いや、その教えを実践しようとする段階で、もう受け売りじゃないよ。その思想はもう君のものだ。尊敬するよ」 「そう言ってくれてうれしいわ」。「佳夫くんのストリート・チルドレンの話しを聞いていて、何だか力が湧いて来たの」。「外交官を目指してるって言ったけど、これまではまだぼんやりとそう思っていただけだった。でも佳夫くんの実体験を聞いたら、決心が固まった。私、やる。もっともっと勉強して外交官試験に合格する。そして世界中のストリート・チルドレンを支援する仕事をしたい。そしてそんな子を作り出す戦争を無くしたい。世界が平和になるように努力したい」。 凛子の目は輝いていた。 *つづく
2020年03月12日14時31分