ホーム きこりん 写真一覧 欲張りな彼女 きこりん ファン登録 ユーザートップ 写真一覧 ギャラリー お気に入り ファン ファンになっているユーザーの写真 ファンになっている ファンになってくれている 欲張りな彼女 お気に入り登録173 5177件 D E 2019年01月17日19時52分 J B
Tsukiという名のキタキツネ コメント7件 きこりん ほぼ毎晩のように訪問してくるキタキツネを何とか明るく撮影しようと、玄関先に撮影用のLED照明を設置して待っていた。 お約束のように、箱罠の上に乗せたトタン屋根の上で飛び跳ねる音がしたので、玄関灯をつけ、防寒をして玄関を開けた。 「待ってました!」とばかりに、雪の上にちょこんと座っていた。 おりしも外は、大寒波の影響で、頻繁にホワイトアウトとなるほどの猛吹雪となり、1分もすると足跡すら埋もれてしまう。 「今日からお前はTsukiだよ。いいっしょっ?」 一応、相手に確認を取り、それ以降は「Tsuki」と呼ぶことにした。 「Tsuki」という名は、いつも行く「月光池」への裏山ルートの方角へ彼女は帰っていくので、勝手に「月光池」からの使いだと考えてのことだ。 今日は照明があるのでマクロレンズで撮影を試みるも、Tsukiがカメラに興味があるのか?あまりにも近づきすぎて、せっかくの照明も意味をなさない。 と思ったら、Tsukiの興味は、私が履いている軍手のようで、頻繁に匂いを嗅いでくる。 そういえば昨年の暮れにTsukiが遊びに来た際に、私が目を離している隙に、それまで履いていたサンダルを奪っていったことがあった。 どうやらTsukiは、私の臭いがするものが欲しいのかもしれない。 そう考えて、試しに軍手を片方脱いで渡してみると、嬉しそうに咥えた。 そして、Tsukiの目は、もう片方の私の手を見ている。 「そっちもだよ」と言いたげに凝視する目が私の手を狙っている。 もう片方の軍手も脱いでTsukiの鼻先に差し出すが、口の中は初めの軍手で一杯になっていてうまく咥えることができない。 「どれどれ、一回放せばいいべや」そう言いながら、Tsukiの咥えている軍手を掴んでみるが、力を込めて咥えなおし放す気がない。 仕方がないので、脱いだ軍手を足元に置いてあげると、Tsukiはその軍手も無理やり咥えて、足早に裏山へと帰って行った。 どうやら、欲しかったのは私の臭いのするものではなく、厳寒期の冬の中、その身を温めるための乾いた布だったようだ。 2019年01月17日20時42分 kazu-p Tsuki君、可愛いいですね(^O^) 2019年01月17日20時44分 HIRO SEA すごいですね!毎晩訪問とは・・・!!! 2019年01月17日23時30分 miyu~♪ この白く厳冬の世界の中でどうやって生きているのか... 少しでも温もりを与えることが出来れば お互いが少しの幸せを感じるに違いないですね 2019年01月18日00時35分 サラちゃん 動物の直向きな心はあったかいですね。 2019年01月18日01時23分 chi-ё 可愛い! そしてお茶目なTsukiちゃん! これからも楽しみですね! Tsukiちゃんにあげすぎて、 自分の物がなくならないよーに(笑)! 2019年01月18日07時54分 (´・ω・`) 御来訪ファン登録ありがとうございます(^^)キツネ可愛いですね。こちらでは滅多にお目にかかれません 2019年01月18日17時07分 新規登録・ログインしてコメントを書き込む コメントを書き込む 同じタグが設定されたきこりんさんの作品 最近お気に入り登録したユーザー Chasamaru ファン登録 eum88 ファン登録 BOY!!! ファン登録 talisker ファン登録 たま407 ファン登録 hidehiko ファン登録 こう月 ファン登録 yukiuki ファン登録
きこりん
ほぼ毎晩のように訪問してくるキタキツネを何とか明るく撮影しようと、玄関先に撮影用のLED照明を設置して待っていた。 お約束のように、箱罠の上に乗せたトタン屋根の上で飛び跳ねる音がしたので、玄関灯をつけ、防寒をして玄関を開けた。 「待ってました!」とばかりに、雪の上にちょこんと座っていた。 おりしも外は、大寒波の影響で、頻繁にホワイトアウトとなるほどの猛吹雪となり、1分もすると足跡すら埋もれてしまう。 「今日からお前はTsukiだよ。いいっしょっ?」 一応、相手に確認を取り、それ以降は「Tsuki」と呼ぶことにした。 「Tsuki」という名は、いつも行く「月光池」への裏山ルートの方角へ彼女は帰っていくので、勝手に「月光池」からの使いだと考えてのことだ。 今日は照明があるのでマクロレンズで撮影を試みるも、Tsukiがカメラに興味があるのか?あまりにも近づきすぎて、せっかくの照明も意味をなさない。 と思ったら、Tsukiの興味は、私が履いている軍手のようで、頻繁に匂いを嗅いでくる。 そういえば昨年の暮れにTsukiが遊びに来た際に、私が目を離している隙に、それまで履いていたサンダルを奪っていったことがあった。 どうやらTsukiは、私の臭いがするものが欲しいのかもしれない。 そう考えて、試しに軍手を片方脱いで渡してみると、嬉しそうに咥えた。 そして、Tsukiの目は、もう片方の私の手を見ている。 「そっちもだよ」と言いたげに凝視する目が私の手を狙っている。 もう片方の軍手も脱いでTsukiの鼻先に差し出すが、口の中は初めの軍手で一杯になっていてうまく咥えることができない。 「どれどれ、一回放せばいいべや」そう言いながら、Tsukiの咥えている軍手を掴んでみるが、力を込めて咥えなおし放す気がない。 仕方がないので、脱いだ軍手を足元に置いてあげると、Tsukiはその軍手も無理やり咥えて、足早に裏山へと帰って行った。 どうやら、欲しかったのは私の臭いのするものではなく、厳寒期の冬の中、その身を温めるための乾いた布だったようだ。
2019年01月17日20時42分