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*つづき 六月の初め、高知にいた後藤象二郎は、京にいる容堂公に呼ばれた。 龍馬は、後藤に幕府の政権を朝廷に返上する案を説くいい機会だ、と考えた。 後藤と龍馬は、土佐藩船夕顔丸に乗り、京に向かった。 船上で、龍馬は後藤に説いた。 *下につづく
写楽旅人さん 柵があるので望遠で。 でも背景を溶かしてしまいたくはないのです。 で、少し絞って撮りました。後ろは、自分ではちょうどいい暈け加減だと思っています
2022年07月31日18時04分
美しい作品ですね。 花の命は短いからこそ、美しく撮ってあげたいですね。もしかすると、ポートレートを撮られる方も同じ気持ちかもしれないと思いました。 大政奉還の英断をなされた徳川慶喜の英知とお人柄、そして坂本龍馬の深い考えと志を尊敬致します。
2022年07月31日20時23分
いずっちさん はい。今月は、いやもう8月になったか・・、先7月はこの夜会の花(龍馬異聞)に力を注ぎました。歴史上のことでもありますから、時系列の正確を期すために、資料調べに時間を取りました。まあ、おかげで幕末がだいぶ良く分かるようになりましたよ。 やっと短編小説に手が届いたところです。 ぜひご笑読のほどを・・。
2022年08月01日01時40分
yoshi.s
*上からのつづき 「後藤さぁ、後藤さぁも倒幕にゃぁ反対じゃろ?」 「ああ。・・容堂公も反対しちょった」。「しかしのう、公武合体で行きたいけんど、幕府が主導する公武合体ではのう・・。今までと変わらんぜよ」。「かと言って薩摩や長州のように、いきなり倒幕っちゅうのは極端ぜよ」。「けんどもう退助(乾/板垣)らが、わしのおらんところで容堂公を巻き込んで、倒幕の薩土盟約を結んだっちゅうとる」。「容堂公は、気は進まんが、ここまできたらどうにもならんで、しぶしぶ承知したっちゅうそうじゃ」 「後藤さぁ、わしにええ案がある」。龍馬が膝を進めた。 「ほう、そりゃ、なんじゃ」 「政権返上ぜよ」 「政権を返上する?」。「幕府がか?」。「朝廷に?」 「ほうじゃ。そうすれば幕府を討とうとする理由が無(の)うなる」。「朝廷にしたって、なにも戦争したいわけじゃあなかろう」。「薩長が起つとなれば、朝廷は倒幕の詔勅を出さにゃならんじゃろが、しかし幕府が朝廷に政権をお返しするとなれば、倒幕の理由が無うなる」 「う〜む。しかし幕府が、うんと言うかどうか・・」 「うんと言うぜよ」。「将軍慶喜公は薩長が倒幕に向かったことを、もう知っちょるはずじゃ。予想外じゃったじゃろうがの」。「このまま行くと、天下を二つに分けての大戦さになることも分かっちょる」。「慶喜公は英明なお方じゃ。そんなことはしとうない」。「しかし、将軍が自分から頭を下げて参ったと言うわけにはいかん」。「けんど、朝廷に政権をお返しする、と言うことなら、できる。もともと預かっていた大権なのじゃから」 「そこでじゃ、後藤さぁ、容堂公に進言してもらえんじゃろうか。容堂公から薩摩に呼びかけてもらうんじゃ。戦さでのうて、幕府の政権返上を要求しよう、ちゅうてな」 「そりゃあ龍馬、難しい橋渡しじゃが、それを渡さにゃ大戦さじゃのう」。「分かった。そう容堂公に進言するっちゃ」 「おお、後藤さぁ、よろしく頼むぜよ」 後藤象二郎は、山内容堂に面会して、龍馬の説いた大政奉還論を献策した。 容堂は、我が意を得たりと、膝を打った。 *つづく
2022年07月31日16時36分