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Usericon_default_small 深津紘二朗さん
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深津紘二朗
  • 横浜在住。東北の歴史、風土、文化に興味があります。 福島県磐梯(ばんだい)町の恵日寺(えにちじ)を拠点とした徳一上人(とくいつしょうにん)が開いたという笹野観音が、山形県の綱木(つなぎ)と米沢の間にあります。恵日寺の開基は807(大同2)年とされ、それ以前からこの道が開かれていた可能性が高いです。 16世紀になると、当時米沢を根拠とした伊達氏と、会津の芦名氏が峠を行き来して、何度も戦火を交えていました。伊達政宗自らも会津側に出陣したといいます。 綱木から米沢城下へも、決して楽な道ではありません。途中に楢坂峠(たるさかとうげ)(綱木峠)という険しい上り下りがあります。その道筋を地元の人の案内でたどってみました。 米沢方向に延びる送電線が見えます。 かろうじて道らしい踏み跡が残っています。湿った急坂をシダ類をかき分けながら、楢坂峠へ向かいます。 数十分後。清水がわき出す石組みと、馬頭観音が刻まれた石碑のある場所にたどり着きました。 戊辰戦争の際、会津領内で新政府軍に敗れた新選組の土方歳三がこの街道を通り、米沢に姿を見せたという説があります。会津への援軍を求めた土方に、米沢藩は「藩論は、新政府軍への降伏を決した」と答えたといいます。 峠の廃道にはいくつもの歴史のドラマが眠っていました。
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  • 最新の写真投稿日:2021年08月19日

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