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きこりん

よーい、ドン！で・・・誰一人欠けることなく全員が自宅待機すれば、たった1か月でコロナは終息するはずだった。テレビもラジオも、国会も、商売も、公務員も、ドロボーも・・・悪いことも、いいこともせず、誰とも会わず、話もせずに、とにかく引きこもれば・・・どれだけ退屈しようとも、たった1か月我慢すれば済んだはずなのに・・・その僅か1か月すら我慢できないために、今後数か月どころか、何年にもわたって我慢を強いられるかもしれない。 1か月だけ会わずにいれば、1か月だけ話をしなければ、また会って楽しい時間を共有できたはずなのに・・・たった1か月を待てないために、２度と会うことも、２度と話をすることもできなくなる。もし運よく再開できたとしても、そこにはもう面影は無く、白い陶磁器のうつわと、螺旋を描いて立ち昇る煙があるだけ。そして、明日は自分がそうなるかもしれない。たった１か月の心棒は、大切な人と生き続けるための努力。たった１か月の心棒は、再び開業するための信念。たった１か月の心棒は、おいしいものを「おいしい」と感じるための我慢。

2020年04月24日11時19分

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