yoshi.s
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写真掌編：にほひをこせよ 25：公園の女王：NTW231
J
B
人と写真をつなぐ場所
＊つづき 梅の花が終わると、公園のこぶしが咲き出す。樹齢は40～50年ほどだが、枝を四方に広げた姿は見事で、さながらこの公園の女王のようだ。 佳夫と凛子は、ぽつぽつ咲き始めた頃から少しずつ撮っていたが、いよいよ満開となり、腰を据えて撮り始めた。 「こぶしって、なんだかいい響き。私のやってる少林寺拳法の拳とおんなじ」。と凛子が言うと、佳夫も、「昔の武士、古武士にも通ずるなあ。何だか凛としたイメージだな」と言った。 「あ、それ私の名前」と凛子。 二人は声を揃えて笑った。 ＊下につづく
先日はお見舞いどうもありがとうございました。 光を出すものを見る制約もだいぶ緩和されてきました。 自分の考えを整理し残していくうまいシチュエーションを作られましたね。私もほぼ同年齢で、一生懸命記録を書きだしました。書き出すとどんどん書くべきことが増えてきますね。yoshi.sさんの短歌は素晴らしい飛び道具で羨ましいです。
2020年04月01日00時16分
頑張れ!天ちゃんさん ご快気のようで、良かったですねえ。 写真と文芸というのは、Good fit です。 私も少しずつ見つけ出して来たのです。 それもやはり、見てくれる、読んでくれる人がいるからこそ継続できます。ここの写友に感謝しています。 頑張れ!天ちゃんさんも、継続して五行詩を書いておられる。 お互いに励みになりますね。これからもよろしく。
2020年04月01日15時13分
ふたりで写真談義 いいですねぇ 機器に弱いわたしは感覚で撮るので、佳夫さんの話は耳が痛い(^-^; どこから見ても立派なコブシですね 冬は葉を落として陽を通し 夏は葉の茂みで影を作る ヒトに優しい木なのでしょうね
2020年04月01日19時08分
はなてふさん 機械でできることは機械に任せて、自分のその感覚を働かせることに全力を挙げる方が良いのかもしれません。 こぶしは、もう親しい友人のような気がしています。
2020年04月01日21時41分
michy
yoshijin
memeko
Mt Shadow
今田三六
楓花
フンメルノート
コンサ
yoshi.s
＊つづき こぶしの木の下で休憩を取りながら、写真談議に入る。もう二人のルーティーンだ。 「写真は光で描く画だよ」。佳夫は言う。「だから適正な光の量、これを適正露出と言うが、それを得ることがまず第一だ」。「そして第二に、撮りたいものにピントを合わせること。撮りたいものがぼやけていたのでは何を撮ったか分からないだろう？ まあ、ピントについてはオートで十分足りるが、何にピントを合わせるかが問題だ。つまり、自分の撮りたいものをはっきりと意識していないといけない。さもないと、写ってはいるが、何を表現したいのかがよく分からない画になってしまうからね」。 「さて問題は、適正露出だ」。「カメラをプログラム・オートに設定しておけば、自動的にベストな露出にしてくれるんだが、ただ、適正露出というのは撮る場面によって微妙に異なる。暗めに撮りたい場合もあれば、明るめ取りたい時もある。だがそれは、オートにしておいてプラス・マイナスを任意に補正する機能もあるからオート設定でもまったく問題はない」。「でも、始めからすべて自分で設定したい人もいるんだ。微妙な調整ができるからね。それをマニュアル露出と言う」。「マニュアルをやると、絞りとシャッター速度の関係がよく分かる」。佳夫の物言いに熱が入って来た。 「そうそう、それよ。微妙な明暗よね。もっともそれはオートで撮っておいて、あとでパソコン上で調整できるけどね」と、凛子が続けた。 「たしかに露出については、撮ったあとでもパソコンで調整が効くから、撮影の時はカメラまかせで問題はない。それが現代のカメラ術だな」。「でもぼくなどは、ピントでも露出でも、目で見ながらその場で設定をしたい、という気持があるんだ。計測はカメラにまかせるが、決定は自分で行う。そこに写真を撮っている、という実感があるんだ。まさにマニュアル、手技の実感だ。カメラが進歩したが故にできるようになったことだな」。佳夫の弁舌にさらに熱がこもる。 ＊つづく
2020年03月31日23時22分