たま407
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右手は神奈川県庁本館です。 ここは終戦直後、今は介護施設で寝たきりの父が米軍の凄惨な無差別爆撃や、“人間狩り”を楽しむ戦闘機の機銃掃射から辛くも生き延び、十代半ばに日雇い労働者として人生を歩み出したところ。 向かいにあった英国公使館の臨時事務員や伊勢佐木町にあった飛行場の米軍将校宅のハウスボーイとして働いたり、造船所で人間魚雷の特殊潜航艇を解体したりと、横浜港界隈は文字通り血と汗と涙の沁み込んだ忘れがたい土地なんです。 ここに来るたび、そんなことを思い出します。