写真共有サイトPHOTOHITO人と写真をつなぐ場所

きこりん きこりん ファン登録

雪解けの季節はガーリーな装い

雪解けの季節はガーリーな装い

J

    B

    コメント2件

    きこりん

    きこりん

    足元の雪を掴んで軽く放り投げると、パクパクと食べようとする。 何度か繰り返していると、飽きたのか黙って立ちつくしていて、気付くと頭から背中まで雪まみれになったのに、無表情のままされるがままになっている。 見つめる先に何かがあるわけでもないのに微動だにしない。 怒っているのか喜んでいるのかも分かり辛いTsukiではあるが、本当に嫌なら逃げ出すはずなので、まんざらでもないのだろう。 この表情を見ていると本当に「ツンデレ」なんだとつくづく思う。 結局このあとは、いつもの追いかけっこで息を切らすこととなる。 この2~3日の暖気で日中に溶けた雪が夜には氷となって道路を覆う。 いつものようにTsukiと逃げたり追いかけたりを繰り返していると、不意に氷に足を取られ滑って転んでしまった。 すると、少し遠くに居たTsukiが駆け寄ってきて、「クゥクゥ」と鼻を鳴らしながら私の周囲をぐるりと回った。 「ん?弱ったところを見計らって食おうというのか?噛みつくのか?」そんな疑念を抱き、身構えて少し様子を見てみた。 野生の肉食獣や雑食獣は、相手が弱った頃合いを見計らって何度か噛みつき、その反応を確かめる。 明らかに弱っているとわかれば、相手が生きている間であっても、食いちぎり易いところから少しずつ食べていく。 しかしTsukiは、そんな素振りも見せず、飼い犬同様に鼻を鳴らし、私を心配して気遣ってくれているようだった。 「撫でたい。抱きしめたい。」そんな気持ちを堪えて「大丈夫だよ^^。ありがとうね」と言って立ち上がり、急に走り出してみると、今度は同じ場所でTsukiが足を取られてコケつつ、慌てて追いかけて来た。 これまでも色んな場所でキタキツネに長期密着してきたが、Tsukiほど親密になることは非常に珍しい。 Tsukiとの関係はもう既に3か月にもなり、出会いから数えると1年近くにもなる。 今のところ、まだTsukiからの贈り物は無いが、そのうち野ネズミでも咥えて持ってきたら、それはもう愛情表現に他ならない。 せめて人間の女性になって現れてくれたなら、野ネズミでも喜んで受け取ってしまうかもしれない。 それとも私が自らキタキツネになってしまおうか・・・

    2019年02月23日01時31分

    イルピノ

    イルピノ

    月光池の妖精ですから、春になったら本当の姿できこりんさんの前に現れてくれるといいですねー(^-^)/

    2019年02月23日01時42分

    新規登録ログインしてコメントを書き込む

    同じタグが設定されたきこりんさんの作品

    • Forever
    • Dear Deer
    • 薄れゆく頁
    • 焔空紫海
    • Deep Focus
    • Doppelgänger

    最近お気に入り登録したユーザー

    写真を削除しようとしています。

    本当に写真を削除しますか?

    こちらのレビューを他のユーザーに公開します。

    レビューを公開しますか?
    講評の公開設定については必ずこちらをお読みください。

    コメントを削除しようとしています。

    選択したコメントを削除しますか?

    エラーが発生しました

    エラー内容

    PAGE TOP