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    コメント6件

    きこりん

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    2018年のクリスマス前に体調不良になり、体力が低下し喉が痛かったので鏡で見てみると、扁桃腺が白くなっていた。 素人判断だが、過去の経験から「A群溶血性連鎖球菌」ではないかと判断し、のどぬーるで消毒してみると3日ほどで改善された。 しかし翌日ベッドから起きると、赤い発疹が全身に出ていた。 ベッドにダニでもいるのかと思い、殺虫剤を撒き、寝具を丹念に清掃した。 もうクリスマスも終わり、気分はすっかり正月モードになっていた。 発疹が出てから3日経って、その数は増えることはなかったが、減ることもなく、消えることもなかった。 最初はダニを疑ってみたものの、体が痒いということもないので、ダニではない別のものが原因だろうと思い調べた。 幼少期にはアトピーもあり、大人になってからも若干の食物アレルギーがあるため、この数日の間に食べた物も疑ってみた。 その結果たどり着いたのは「アナフィラクトイド紫斑」というものだった。 発疹が出た翌日出た粘液性の便に混じって微量の鮮血があったことから判断した。 その他にも細かい症状が出ているが、その全てが該当する。 最も顕著なのが体力の低下と行動力の低下で、体が重怠るくて何もしたくない。 そこで、2018年最後の気力を振り絞って、一番大きな鍋に、一口大に切った大量の鶏ももと、ひたひたの水を入れて弱火でゆっくりと煮始めた。 アクを丹念に取ったら、前もって戻しておいた干しシイタケの戻し汁を入れて弱火にかけた。 牛蒡、蓮根、筍、干し椎茸を適当な大きさに切って鍋に入れた。 耐熱の器に里芋を入れてレンジでチンして皮を剥き、適当な大きさに切って鍋に入れた。 全ての材料がひたひたになるように水を足し沸騰させて火を止めた。 これで年末年始の食事の用意ができた。 里芋とその他の材料を煮汁と共に若干別鍋に取り出し、醤油をベースに砂糖を少し入れて汁気がなくなるまで弱火で煮ると「旨煮」ができる。 また、大鍋の中身と煮汁を別鍋にその都度取り出し、めんつゆと刻んだ長ネギを入れて「年越し蕎麦」にし、後は「雑煮」となる。 こうしておけば、年末年始は、寒い台所で長時間調理をしなくて済むし、体力も最小限で済む。 何よりも、味付けをしていないので日持ちがする。 そして、年末年始を終え、ほんの僅か一人前ほどが残っていた。

    2019年01月12日22時28分

    きこりん

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    12月25日の深夜、連絡が取れなくなっていたキタキツネと再会できたものの、今度は自分が逢えなくなっていた。 体力の極度な低下により外の冷気に当たることができず、リビングのソファーで寝転がってテレビを見ながらネットをするのが精一杯だった。 キタキツネが外に来て呼んでいるのがわかったが、ソファーから立ちあがるのも辛かった。 結局、12月31日と1月1日はキタキツネと遊ぶどころか逢うことすらできなかった。 アライグマ用の箱罠にも、アライグマを捕獲するための餌を入れられないことから、蓋を閉めておいた。 開けたままにしておくと、私を呼ぼうとしてキタキツネが入りかねないからだった。 2日になって少し体力が回復し、雪かきをしたあと屋根から飛び出した雪庇を降ろし、汗をかいたので風呂に入ると、完全ではないもののかなり復活した。 北海道のこの季節の夜は早く、午後4時30分を過ぎると足元が見えないほど暗くなる。 そして、午後5時を少し過ぎたころ、箱罠の上に乗せてあるトタンの上を飛び跳ねる音が聞こえた。 いつものキタキツネが、私を呼ぼうとして音を立てているとわかった。 しかし、いつもなら深夜1時過ぎにしか来ないのに、どうしてこんなに早い時間に来たんだろう? いぶかしげに思いながらも、防寒着を着ながら玄関灯をつけた。 しばらく顔を見ない私を心配して早くに来てみたのかもしれない。 本来ならどんな野生動物でも、玄関灯がついたり、玄関の鍵を開ける音がしただけで逃げ去るのだが、このキタキツネだけは違った。 逃げるどころか、玄関ドアの前に座って私が出てくるのを待っている。 いつからそうだったのか覚えていないが、二度目に訪ねてきたときには既にそうだったような気がする。 私が外に出ると、嬉しそうに尻尾を振った気がした。 鍋に僅かに残った雑煮を差し出し、腕を組んでキタキツネの前に屈み込むと、キタキツネが私の左の肘の噛みついてきた。 「やはり野生は侮れない」と思ったが、「ドン」と当たった感覚はあるものの、尖ったものが当たるような噛まれた感覚はなかった。 キタキツネは元の位置に戻り再び座ると、私の顔を見上げている。 噛んだのではなく、鼻先で私を小突いただけだった。 「そうか、鍋のままじゃ食べ辛いのか?」そう言いながら、雪の上に中身を出してみると、匂いを嗅ぎに近づき、「いいの?」とばかりに私を見ながら、その時を待っている。 「いいんだよ、食べなさい。あけましておめでとう。お前もお正月だよ」 その言葉を待っていたとばかりに、僅かな量の味付けをしていない雑煮を綺麗に平らげ、再び元の位置に戻って座ると、口の周りの掃除をしていた。 「ちょっと足りなかったかな?お腹いっぱいにはならないね?」そう声をかけると、キタキツネは立ち上がり何度も振り返りながら歩き始めた。 これは、私とキタキツネの間での「追いかけっこの合図」だった。 「そんなことより、遊ぼう♪」と言いたげだった。 「今日はまだ本調子じゃないから少しだけね」この言葉が伝わったかどうかは定かではないが、いつもより短い時間でキタキツネは裏山へ帰って行った。 本来、野生動物に餌を与える行為は望ましくないのだが、周辺地域は交通量が全くなく事故の危険性が極めて少ないことや、過疎化し周囲に人がいないことから・・・よりも、共に正月を祝いたかったからに他ならない。 さて、まだ体力は完全に戻ってはいないし、発疹は出てから10日以上にもなるのに未だに消えてはいない。 私が外に出る際には手袋か軍手を必ず履いており、直接的にも間接的にもキタキツネとは接触していないことから、原因がキタキツネでないことは確かだ。 とはいえ、日ごろから殆ど人と関わることがないのに、一体どこから感染したのだろう?

    2019年01月12日22時28分

    blackcat

    blackcat

    野生なのに通じ合う… この瞳にどうしても愛おしさを感じてしまいますね。 少しこっちがセンチになりそうな待ち姿、やられてしまいますね〜 ^^

    2019年01月12日22時31分

    Zacky01

    Zacky01

    いいお話しをありがとうございます。好きな人との会話や笑いが免疫力を回復させてくれるといわれておりますのでキタキツネさんの為にも早くなおるといいですね。

    2019年01月12日22時42分

    miyu~♪

    miyu~♪

    何か小説を読んでいるようなとても引き込まれる内容でこの続きも気になりました。 体調まだ万全ではないとのこと、どうぞご自愛くださいませ。 会いに来てくれるキツネくんにはキュンときますね♪

    2019年01月12日22時49分

    まねきねこ

    まねきねこ

    野性動物と心を通わせるってすごいですね、 ごんぎつねのお話のよう。 どうか、お身体だけはお大事になさってください。

    2019年01月13日13時40分

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