夢の街ナポリはギャングの巣窟に 残念ながら、ナポリは今もマフィアの巣窟だ。 ナポリは、海を介してシチリア（シシリー）島の向かい。ナポリ王国として独立する前はシチリア王国の一部だった。シチリア／シシリーと言えば、ほら、ゴッドファーザーの・・。 現地の人に聞くと、警察よりもギャングの方が強い、のだそうだ。 でも、一般の人には手を出さないようだ。でないとドル箱の観光客が・・。 ＊ナポリについては、別に拙文があるので下記します。

コメント3件

yoshi.s

［ナポリ］ 　ナポリはローマ、ミラノに次いで、イタリア第三の人口を持つ都市だ。 古代、紀元前６世紀にギリシャ人が入植して造った植民市だ。ナポリの語源はギリシャ語のネア・ポリス（新しい都市）である。レッチェ、ブリンディシ、ターラント、バーリ、南イタリアの諸都市は、ほとんどがそうしてできた街だ。 　やがてナポリはローマの興隆とともにその支配下に置かれたが、５世紀後半の西ローマ帝国の滅亡以後、ナポリの運命は変転する。あるときはゲルマン人や東ローマの支配下に置かれ、またある時はノルマン人の支配するシチリア王国の支配下に置かれた。しかしシチリア王国は首都をパレルモからナポリに遷都したため、国家が二つに分かれた。ちょうどローマが西と東に分かれたような状況が起こったのだ。この時からナポリは独立した王国となった。 しかしその後もなお、ナポリは変転の運命を辿る。 　やがて１９世紀半ば、サルデーニャ王国が主導するイタリア統一運動が起こった。サルディーニャ王国はイタリア北部のトリノを首都としたサヴォイア家の王国である。 一方、ナポリを含むイタリア南部のシチリア王国は、イタリア統一を宿願とした英雄ジョゼッペ・ガリバルディの登場によって制服された。ガリバルディは、イタリア統一の夢を果たすため、イタリア南半分の主権をサルディーニャ国王に譲った。このことによって、ついに統一イタリア王国が成立した。日本の幕末の頃である。 　このイタリア統一には落とし子がある。マフィアである。 イタリアが統一されたとは言っても、政権を担ったのは都市国家であった頃のそれぞれの地域のリーダーたちであった。つまり意見の異なる者の寄せ集めである。民衆は王国の出す方針や指示を信じなかった。とくにあとから編入された形になった南部農民たちは、相変わらず、自分たちの土地は自分で守るという気概があった。中には武装して身近な人々を守ろうとする男気のある者（マフィア）たちが現れ、やがて彼らは家族のように強く結束するようになった。政権は彼らの力を半ば恐れ、半ば利用して国家運営に役立てた。裏の力として活用したのである。これがこの集団を犯罪組織マフィアへと成長させる元となったのである。 　やがて第二次世界大戦敗戦後、国民投票が行われ。これによりサヴォイア家の君主制が廃止された。イタリアは王制から共和制へと移行し、王の一族であるサヴォイア家は国外に追放された。 その禁が解かれたのは、やっと2000年代に入ってからである。

2018年07月18日11時09分

ninjin

農民が自らの土地を守るために武装したのがマフィアの起源ですか？ 日本の武士の起こりと似た歴史があるのですね。 異民族の支配や米国でのワスプからの差別が彼らの結束を強くした 野ですね。

2018年07月18日18時47分

yoshi.s

ninjinさん おっしゃる通りです。 正確には農地管理人ですが。領主の領地を管理する役目の人たちがいたのです。 日本のヤクザの発祥だって似たようなものです。 まず仲間。そして家族。男気。仁義。マフィアの本来の意味は、任侠や男気と言ったことだそうです。清水の次郎長のころはそれでよかった。 それがしだいに暴力を看板にし、やがて権力や財力に結びついて、ついには社会の害毒に堕してしまうのがお定まりです。力というのは時として魔力です。しかし力が無いとね、いつも苦しい目に遭います。力と愛の両立が必要なのです。

2018年07月18日19時03分

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