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(22) 「これで僕の話は終わりだ」。「さあ、みんなでまた一句ずつ詠もう!」 「おう。その前に乾杯しよう。拓真、まだワインはあるか?」 「そう来ると思っていたよ。ワインはもう無いが、代わりにリモン・チェッロがある。イタリアのデザート・リキュールだ。ちょっと強いけど、お勧めだぞ」 「シェフのお勧めか。いいねえ。いただこう」 「よおし、乾杯したら、俳句だ。今度は題はなし。順番も自由だ」 「じゃあ、みんなで!」 「かんぱーい!」 *句会につづく
またも一番乗りなのですが、感想は控えさせていただいて、質問をひとつ。幸広君の句がわかりません。竹の子飯と言うのは何か意味があるのでしょうか。政治関係?変な質問ですみません。
2017年05月08日03時00分
みんなの乾杯の声が聞こえてきます。 ほっとして自分まで嬉しくなりました。 この白い玉は何かを象徴しているような気がしてなりません。 7人の俳句それぞれの人の気持が表れていてすっと入り込めました。 鈴旅さまの疑問にそこまで深く考えない単純な自分がいました。 一緒にお聞かせください。
2017年05月08日06時55分
旅鈴さん、michyさん よくここまでお付き合い下さいました。 お二人の毎回の感想がなければ、もっと短く切り上げてしまったかも知れません。心から感謝致します。 さて、ご質問の件。 まず俳句には季語が要ります。この場合は、初夏の季語、竹の子(筍)です。 竹は見えない土の中に縦横に根を張り、土を固めます。 用途も広く、東アジアの竹の文化は至る所で見られます。日本でも最近まで様々な場所で使われていました。もちろん筍は初夏の食材です。 幸広は官僚候補です。官僚の在り方は、上から目線ではなくて、人の役に立ち、地下茎のように、見えないところで社会を支えるという覚悟を込めて、竹の子飯を食うと詠んだのです。
2017年05月08日13時54分
7人の俳句どれも素晴らしいですね。吉夫君の旅烏にたとえらえた1句には感銘を受けました。この花の宴で皆に10年ぶりに会え一番嬉しかったのは吉夫君なのではないでしょうか。古馴染みのおかげで吹っ切れたのでは。 光の白い玉は7人の夢を象徴しているようです!!
2017年05月08日21時04分
annshii46さんにも固定愛読者に加わって頂き、さらに励まされました。 掌編をよく読んで下さった上での感想を頂き、嬉しく思いました。 実は旅烏の句、ちょっと手こずったのです。順番が入れ替わってしまったのも、この句に手を入れていたからです。気に入って頂き、苦労のし甲斐があったと、これまたうれしく思っています。 句の中からいくつものフレーズを取って下さり、これも嬉しく思います。
2017年05月09日00時50分
竹の子飯のこと、よくわかりました。日本の事情に詳しくない私は、日本でなにか竹の子に関する政治上の出来事があって、それをネタに句を詠んだのか、と思ったのです。吉夫君の句はこれがいいですね。帰る家ってあるのかな、とちらっと思いましたので。 ヴィオロンはいい使い方ですね、ヴァイオリンでは字余りですものね。ドイツ語ではヴィオリンとか、ガイゲと言います・
2017年05月09日04時24分
yoshi.s
*つづき(句会) 花撮れば青春の日の君の笑み (真一/新聞社カメラマン) 世の中を支えて竹の子飯を食う (幸広/国家公務員) ヴィオロンの響は花の頃に似て (玲子/ヴァイオリニスト) ビストロの奥で出を待つ春野菜 (拓真/ホテルレストラン・シェフ) 花立てて茶にて迎えむ古馴染み (笑美子/華道・茶道教師) 友と居た桜の庭に子らの声 (順一郎/学校教師) 旅烏待つ友のあり花の下 (吉夫/大学院生・在アメリカ) *エピローグにつづく
2017年05月08日13時40分