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「おーい、悪い、悪い、遅れたか?」 幸広と順一郎だ。 「いや、まだ昼前だよ。よく来たな」 「そりゃあ来るさ。10年ぶりだもの」 二人とは卒業以来だ。 「ぼくたちは2年生から入って、おまけに3年の夏休み頃からはほとんど出なかったのに、あのとき声を掛けてくれてありがとう、吉夫」 「何を言ってるんだ。2人ともクラブの数少ないメンバーじゃないか」 「吉夫はな、最初は5人で始めるって決めていたんだ。で、2年生になった時、2人追加しようって言ったんだ。でも新入生じゃなく、同学年を入れようって」 *下に
この坂を上ると桜に囲まれたあの高校があるのでしたね。 廃校になるとのお話に心が痛みましたが、 この高校の卒業生のお話だと思うと一層興味が沸いてきました。
2017年04月20日22時13分
michyさん 文にちょっと直しを入れたら、順序がひっくり返ってしまいました。ごめんなさい。 掌編の登場人物たちは、必ずしもこの高校の出身という設定ではありませんが、まあ、そう捉えれば全体が見えやすくなるでしょうから、それで結構です。 なお、この写真の高校は、廃校ではなく、新しい形の定時制高校として存続すると聞きました。 この美しい学校・・、良かったと思っています。
2017年04月20日22時28分
もしかして、もしかして、実話に基づいたフィクションですか。吉夫君がyoshi.s様。 写真がメインで今も俳句を続けている、、、。 二年生の時、また二人部員が増えたのですね。 男性陣はそろったようですが、さてさて女性の皆さん、いつ登場でしょう。
2017年04月21日05時43分
旅鈴さん まあ、そう取れば想像も膨らむでしょうから、その辺は旅鈴さんのお好きなように。 読者も自分の想像力を駆使して小説を読めば、作者の手を離れてその読者の小説ということになるでしょう。 ただこれは、あくまでも掌編小説です。自伝ではありません。残念でした。私も。
2017年04月21日14時55分
annshii46さん この話でも、みんなそれぞれの人生を歩んでいますが、私たちの実人生も同じことですよね。相手に興味をを持てば、きっと小説よりも面白いはずです。 でも、他人の人生に興味を持つことは、あまりありませんね。せいぜい職業、結婚、子どもの学校のことぐらいでしょう。 その人の生き方や、なぜ今の道を選んだのか、今どんな人生観を持っているか、などなどに興味がむけば、小説の一冊ぐらい誰にでも書けると思います。閑さえあればね。
2017年04月23日01時28分
yoshi.s
*つづき 「中の句は七語だからな」と、僕。 「それでぼくたちを誘ったのか」と、幸広。 「おう、お前ら部活もやらないでぶらぶらしていたからな」 「ぶらぶらって、ぼくたちは勉強少年だったんだぞ。1週間に一度の活動だって言うから、気晴らしにいいかと思って入ったんだよ。なあ順一郎」 順一郎が、うんうんと頷いた。 「でも結局、毎日集まっていたけどな。でも入って良かったよ。お陰でいまでもやってるよ、俳句」 「おう、知ってるぞ。幸広。お前、太陽新聞の俳壇で常連じゃないか」 「おっ、知っているのか、太陽俳壇に僕が投稿しているのを」 「知ってるさ、俳句読みのエリート役人だ」 「エリートじゃないよ。ただの職員だ。じゃあ、お前もやっているのか、俳句?」 「おう、細々とな。でもおれは写真の方がメインだ」 *次の桜掲載に続く
2017年04月20日22時15分