ハッキリとはしないが、シオカラトンボの雌のようである。 昆虫の世界に首を突っ込んでみると、そこらじゅういたる所で 「死」に直面する。地球上の生物でもっとも繁栄している昆虫、 寿命も短いので当然ではあるが、「死」に対する自分の感情が 麻痺していることに気がつく。 しかし、水面を風に任せて漂うこのトンボの遺骸にはなぜが 悲しみがこみ上げてきた。

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