exposee
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抜けるような青空、穏やかな陽光と静寂がこの廃墟を包み込んでいた。聴こえるのは、時折耳元を通り過ぎる風の音。この廃墟は12世紀に建てられた中世の城Sabran Ponteves. 1562~98年の宗教戦争で、城主Ponteves一族が滅ぼされ、同時に城も破壊された歴史を持つ。昔の栄華を彷彿させるその建物は二つの塔が今でも毅然と青空に向かって伸びている。まさにつわものどもの夢の跡である。遥か昔、今では崩れ果てたあの門から人々が出入りし、窓から外を眺めていた人たちがいたと思うと、時の流れの無常さを感じる。