JAM1964
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2011年の9月。妻と二人小さな旅に出ました。 ローカル線に乗り、温泉に入り、街の和菓子屋で幾つかの和菓子を買い、とてもいい一日として終るはずだったこの日、父の危篤を知らせる母からの電話で一変しました。 ちょうど一年後。僕たちはまた同じ場所に出かけました。 同じローカル線に乗り、同じ温泉に入り、同じ和菓子屋さんでお菓子を選びました。 そしてその日はとても穏やかで、とてもいい一日になりました。 空は満月。妻の手の中で、一年前のやり直しをする私たちを照らしていました。