あかつ ファン登録
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一匹の雀がやってきたので声をかけてみた。「今日は良い天気ですね」と何気ないことを一言。すると雀は「そうですね、けれど太陽が降ってこないか不安です」と言った。たしかにそのひは雲も蜘蛛もひとつない天気だったけれど太陽があるのは不安だ。傘を持って出かけるにしてもあまりにも太陽は大きくてそして小さすぎやしないか。あんなものではこの蜘蛛の巣でできた傘も一瞬にして蜘蛛ひとつない世界に燃え広がってしまうではないか。だから僕は言いました。「では、あなたがここに来たときにかもめさえ佇むことはなかったのか」と。そうすると雀は