audi
ファン登録
J
B
静かな森の片隅に 一本の古い木が立っていました その幹は長い年月を刻み 深い皺のような模様が走っています 枝の先には 残った葉たちが 夕陽に照らされて黄金色に輝いていました やがて 冷たい風が森を通り抜けます 葉は小さく揺れながらも まだ落ちることはありません 葉は知っていました 次の春 木はまた新しい命を芽吹かせることを そして 自分の役目が終わるその瞬間まで 木を守り続けることを