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    きこりん

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    昨日、頑張って4トンほどの屋根の上の雪ポニョを降ろしたため、さすがに今日は、腰が少し痛いポニョ^^; 生活には全く影響がなく普通に動けるが、座っているとじんわりと痛くなってくる。 なので今日は、「スタンドバー(立ち飲み屋)」のように、立ったままネットをしている。 ススキノで店をしていたころは、1日10時間立ちっぱなしなのは当たり前で、修行中は1日14時間以上ということもよくあった。 しかしそれも、接客をしたり、カクテルや料理を作ったり、DJをしたり、ライブ演奏をしたりと、一日中慌ただしく動き回っていたからできたことで、同じところで立ちっぱなしというのは結構大変だ。 今日のきこりん地方は、朝から日差しが眩しく、東南は薄い雲の切れ間に青空が見えるが、北は重暗い雲で覆われ不穏な気配が漂っている。 この黒い雲が、じんわりじわじわと超スローペースで岩見沢方面へと南下してきており、2時間もするとこの辺りも呑み込まれてしまうことだろう。 そんな今日は、コーヒーの生豆が届くことになっている。 歳前には少し贅沢して"ブラジル"と"ゲイシャ原種"をオーダーしたが、一日に4杯は飲むので無くなるのが速い^^; 年明け早々の初オーダーは、少し価格の安い"コロンビア"にした。 その昔、バブルが崩壊する以前、ススキノの"松坂屋"が"ヨーク松坂屋"になったころ、地下のモール街にはお気に入りのパーラーと喫茶店があった。 パーラーは"スイスシャレー"といい、のちに丸ごとスタバのスペースとなったほど広く、ススキノに勤務するおねーちゃんたちの溜まり場ともなっていたので、午後6時を過ぎるころから香水と化粧の匂いが充満し、時には黄色い声が上がるなど、ススキノの喧騒を凝縮したような空気が漂っていた。 この店に溜まっている女の子の数と、笑顔の数や、お喋りの賑わいで、その日一日のススキノの賑わいを予想することができた。 当時の私は、そういうおねーちゃんたちが立ち寄るバーにいたので、仕事以外では、そのような喧騒を避けたいと思い、モール街の奥にあるカウンターと僅かなテーブル席しかないこじんまりした喫茶店"ブルマン"を好んで利用していた。 私がこのブルマンを利用するようになったのは、ススキノで音楽活動を始めた16歳からで、当時入り浸っていたスナック"BOOGIE WOOGIE"のアルバイトの一人が、このブルマンの店長をしていたからだった。 ブルマンは、当時(1977年)の札幌としては珍しく、札幌市内に数店舗のチェーン展開しており、喫茶店でもチェーン展開できることに驚いたのを覚えている。 当時の喫茶店の殆どが、「ウエシマ」「キーコーヒー」「美鈴」などといったメーカーの小売店から、あらかじめ挽いたコーヒーの粉を仕入れていたが、このブルマンでは、オーダーを受けてからコーヒー豆を挽いて、サイフォンで落とすという、今なら当たり前の方法でコーヒーを提供していたのが物珍しかった。 当時はまだ十代だったにもかかわらず、ススキノのビジネスホテル内にあった喫茶店でバーテン修行しつつ、午後からはススキノと北24条のライブハウス数店舗を掛け持ちで移動し、その合間のトランジットでブルマンに立ち寄り、ステージ終わりでBOOGIE WOOGIEに立ち寄るのが日課となっていた。 当時の私は、ソロやデュオ、グループで、”アイドル”、”うたごえ”、”蟻の唄”、"BOOGIE WOOGIE"、”ライトゲージ”、”人畜無害”、”イチゴ畑”、"パンジー"、"サンロード"、”アップルツリー”、"バンデリラス"、"ニュードタバタ"、"ガス灯"、"神経質な鶏"、"海賊館"、"フォーク村"、"MICMAC"、"ミルキーウェイ"などを掛け持ちで回り、ヤマハのポプコンのほか様々なコンテストにも参加し、ローカルのNHKラジオFMにも出演するなど、割と忙しく活動していた。 そんな合間に、ブルマンで飲むコーヒーが、曲を作る原動力となり、酔客の喧騒で荒れた気持ちをリセットするにはちょうど良かった。

    2021年01月06日14時26分

    きこりん

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    自分が昼間に働いていた喫茶店では、喫茶業務全般の基本的なことを学び、コーヒーそのものの技術や知識は、ブルマンの店長から、忙しい仕事の合間を見ては、少しづつ訪ねて覚えた。 そして、この店長の勧めで、コロンビアを飲むようになった。 コロンビアという豆は、最もコーヒーらしいコーヒーで、コロンビアをベストな状態で焙煎し、ベストな状態で抽出できれば、他の種類のコーヒーの特性も分かり、どんな種類でも扱えるようになる。ということだった。 それ以来、私はコロンビアを好むようになった。 そもそもコーヒーは、どの種類であっても、焙煎が浅ければ酸味が強く、焙煎が深ければ苦みが強くなる。 昨今の日本のコーヒーの好みは苦みが強い傾向にあり、酸味や、コーヒー本来の風味が損なわれているように感じる。 最もいい焙煎とは、元々酸味の強いコーヒー生豆を焙煎し、苦みと酸味のバランスが五分五分になるタイミングで火を止め、余熱でほんの僅かに苦味へ傾く5.5対4.5ぐらいが、その豆本来の風味が損なわれない限界だろう。 これ以上熱を加えれば、苦味がどんどん勝り、酸味は全く感じられず、風味は焦げ臭いものとなる。 コロンビアは、キリマンジャロと並び、もともと酸味の強い豆で、その奥に仄かな甘みを感じるのが特徴なので、深煎りしてしまうとその甘みが飛んでしまう。 そのため、浅く焙煎しがちになり、コーヒーとして抽出した際には、苦味よりは酸味を感じることが多くなる。 コーヒーの香りは、ほとんどどの豆においても強く感じられることはなく、缶コーヒーのような香りはフレーバーを使用しているからでしかない。 自家焙煎を行っている喫茶店に行くと、独特なコーヒーの香りが漂っているが、あれはコーヒーを焙煎するときだけに出てくるコーヒーアロマであり、自家焙煎をしない限りあの香りは得ることができない。 ではせめて、コーヒーらしいコーヒーの香りをと考えるが、抽出したコーヒーからの香りは薄く、そのときのシチュエーションがコーヒーを感じさせてくれることが多い。 そんな中でも、マンデリンという種類はコーヒーの香りが強く、香りを引き立てるためブレンドコーヒーに若干混ぜることもある。 ちなみに、コーヒー豆の品種を大きく分けるとアラビカ種とロブスタ種、リベリカ種になるが、コロンビアを始め世界で流通する殆どのコーヒーはアラビカ種となる。 ロブスタ種はベトナムでは主流で、苦みが強くカフェイン含有量も多いが、泥臭いなどの弊害も多いため、他の種類と混ぜてインスタントコーヒーや缶コーヒーの材料とすることが多い。 リベリカ種は、生産量が非常に少なく、そのほとんどがヨーロッパで消費されるため日本での入手は難しい。 世界の生産量の60%以上がアラビカ種で、流通量も最も多い。 高級なゲイシャもアラビカ種の一種であり、今ほど有名になる以前にはコロンビア・ゲイシャと記載されていることもあったし、価格もコロンビアの1割増し程度だった。 このアラビカ種からは多くの改良品種が生み出されており、栽培地の名称を付けられているものが多い。 昔は、モカ、モカマタリ、キリマンジャロ、コロンビア、ブルーマウンテン、ブラジル、マンデリンぐらいのもので、少し遅れてグアテマラが加わった程度だったが、今では、モカだけでも、イエメン・マタリのほか「シダモ・ハラー・アビシニア・イルガチェフェ」などと産地ごとの種類がある。 マニアなカフェに行くと、産地ごとに豆を用意しており、50種類以上のコーヒーをメニューに載せていることもあり、そうなるともう「本当のコーヒー屋さん」だ。 私などはメニューを眺めているだけで30分はかかるし、選択するだけで更に30分はかかりそうなので、結局「スタンダード・コロンビア」を注文することになる。 さて、配送されたコロンビアをさっそく焙煎しよう。 二日後には熟成され、最もおいしいタイミングになることだろう。 外気温は昼を過ぎても未だマイナス10℃のままで、木々にこびりついた雪は樹氷となりつつある。 家の前でもこれほどの景色があるのに、過疎地とはいえ人工物が多いために、人工物を避けようとするとどうしてもこのようなカットになってしまう^^;

    2021年01月06日14時27分

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