2013年9月1日~2014年8月31日に開催したフォトコンテスト「Beautiful JAPAN フォトコンテスト」は、投稿総数のべ43,534件と大きな盛り上がりとなりました。
参加してくださったみなさま、本当にありがとうございました!
受賞作品の選考はPHOTOHITOが行い、最優秀賞・優秀賞・入賞を受賞された作品にはコメントを記載させていただきました。
ぜひ、あわせてご覧下さいませ。
普段の身の回りの生活または、延長線上にある日本の美しい光景を発見され、丁寧に撮影された点が目にとまりました。自分の身近にあると気づかない日本の光景はたくさんあるかと思いますが、この作品はしっかりそこに目を向けて新たに発見しており、力強く捉えています。広大な棚田ではなく、黙々と植え付ける人物に焦点を当てるところに素朴さが感じられます。ポイントとして入れた眩い光には温もりや希望が表現されており、美を象徴していますね。決まったものでなく自分の中にあるものとテーマを擦り合わせ、被写体を選び作品に仕上げています。
的確なバランス感覚で感動をそのままストレートに表現されている様がとても印象的です。加えて、水平線の配置、雲のボリュームなどといった構図からは撮影者さんの冷静さも感じられ、内なる感情とうまく重なり、高い完成度で仕上げられた見事な作品です。
田んぼの写り込みを使うことで、テーマの緑とご自身のフィールドであろう鉄道とを見事に組み合わせて完成させた作品です。静かな水面は、さわやかな空としての表情も持っています。田んぼの緑は、日本の四季も感じさせます。発想の面白さとともにバランスのいい作品だと感じました。
とてもさり気ない行為ながら、根底にある深く優しい絆を感じ取ることができます。
構図からは主体となっている二人以外のメンバーの存在も浮かび上がり、それぞれの個性が見えてくるようです。この一瞬に様々なドラマが集約され、1つの絆が見える力強い作品です。
雪が舞う都会のビル群の中をダイナミックに飛翔する姿、まさに「力」そのものです。この瞬間を、良くぞ見つけ撮影されました!
撮影設定のバランスが良く、雪の舞う様子をきれいに捉えています。また、背景のビルを斜めに入れた構図も鳥の力強さとスピード感を強調させる良い要素になっています。
普段から"撮影の意図を伝える写真"を意識されているのでしょう。被写体の見つけ方と、テーマを写真から伝える力、どちらも抜きんでた一枚でした。
普段からテーマを持って撮影に行かれているのでしょう。一枚だけ落ちない紅葉、このような見逃しがちな対象に気づく観察力に感心いたしました。
解放値による独特なボケの効果で、風が吹いている中紅葉が必死に耐え抜いている姿のように見えました。2月の日本の特有の季節感も、色彩に出ていますね。
白と青しかない世界の中、この小さな樹氷をテーマを表現する被写体として選ばれたのですね。斜めから俯瞰したような独特の位置からの構図や画を斜めに分けたようなコントラストどちらもバランス力が素晴らしい作品です。
小さな樹氷はまるで一枚の写真にピンを打ったような安定感を与えてます。望遠レンズを活かした独特な被写体との距離感が面白く、撮影者さんの小さな樹氷に目をつけた観察力が光っています。静かな風景ですが、実は様々な構成が含まれていることが感じられる一枚です。
「暮」=夕暮れ風景をそのまま撮影された写真が多い中、暮れゆく時間の移り変わりそのものを捉えています。暮の「一つの時期が終わりになる、日が西に隠れて暗くなる」という意味にきちんと向き合えているように感じました。
空の青とオレンジの色。東京の街並みの照らされている所と影になっている所。自然と人工物。
対比的な前後の光景がしっかり表現されており、各所にコントラストとはざまの時間が生まれています。そのことで間と時間の流れが生まれ、“暮”を意識させられます。また、構図の少しラフな印象がコントラストの硬さを和らげていてバランスが良いです。一年の終わり、日の終わりに、ふと後ろを振り返ったかのような、引き画の視点も良いですね。
紅=紅葉を連想される方が多い中で、抜きんでて印象的な一枚でした。背景の紅葉だけに満足せず、オリジナリティを出そうとされている点が高評価のポイントでした。
安定感のある6×6の構図はともすると写真が重くなりがちですが、リンゴを投げた“瞬間”と動きで軽さを加えており、非常に良くバランスがとれています。色に関しても、紅葉で二色・お子さんの服で一色と、三原色を綺麗に配置されています。テーマである「紅」「Beautiful JAPAN」を、前面に押し出しすぎないバランス感覚も見事ですね。
なによりも、お子さんの真剣な表情がこの写真の一番素敵なところです。真剣にリンゴを投げるお子さんを、優しく丁寧に撮影される撮影者さん。二人三脚の受賞、誠におめでとうございます!
境というコンテストテーマを多くの方々が“場の境”として捉えている中、この作品では、光が差す前と差す瞬間の“一瞬”を境として狙っており、また、その狙いがしっかりと写真上で表現できている点が高評価のポイントでした。
構図や撮影時間からもこの瞬間の風景を狙っていることが伝わりましたし、撮影者さんが感じた感動がこの一枚に写っているようにも思えます。
光芒という、光と影の境も写っていますね。素晴らしい完成度です!
数ある応募作品の中で、良い意味で非常に異彩を放っていた一枚でした。何だろう?と思わせる強い引力があります。
レンズの特性を活かしながら、非常にバランス良く画面を構成されています。何よりも、「満」から「満たされない」というキーワードをイメージした着眼点と、画面構成のユニークさを評価いたしました。
鯉というと優雅に泳いでいる姿をイメージしがちですが、確かにこのような迫力ある一面を見かける事は多いですね。きっと「おおっ」と驚きつつ少し怯えつつ撮影されたのではないでしょうか。日常に存在する、日本の魅力を上手く探して表現されていると思います。
1年を通して開催した「Beautiful JAPAN」、いかがでしたでしょうか。
さまざまなテーマで写した数々の「日本」の姿から、日本の美しさを見つめ直すことができたように思います。
この「Beautiful JAPAN」が、みなさまと「日本」の美しい姿との出会いのきっかけになりましたら幸いでございます。
コンテストへのご参加、本当にありがとうございました!
またみなさまの素晴らしい作品に出会えることを楽しみにしております。
2014.09 PHOTOHITO事務局