ホーム きこりん 写真一覧 きこりん秋のパン祭り♪ 続編 きこりん ファン登録 ユーザートップ 写真一覧 ギャラリー お気に入り ファン ファンになっているユーザーの写真 ファンになっている ファンになってくれている きこりん秋のパン祭り♪ 続編 お気に入り登録94 2151件 D E 2019年10月14日23時32分 J B
コメント1件 きこりん 昨日やり残したことがあったので、今日も今日とて一人で月光池へ行ってみる。 写真を撮ろうと、カメラやレンズをリュックに詰め込み、三脚を担ぎやすいように改造して家を出る。 きこりんファームの中腹辺りまで登ってきたところで身軽なことに気づく。 手には、いつものブドウ採りの手鉤とバスケットがあるものの、リュックも三脚も家に残したままだったw 戻るのも面倒なので、そのまま、昨日採り残した山ブドウを採りに向かうことにした。 「そう、今日は山ブドウを採りに来たんだ!」自分に言い聞かせて森の中で大いに笑う。 山ブドウは、月光池の太郎湖をやりすごして坂を上り、姫湖まで行ったところにある。 坂を上っていると、バイクが向かいからやってきた。 声をかけ話を聞くと、グーグルマップで写真を見て上富良野から来てみたとのことだった。 昨日に続き、今日もまた人に会うとは思わず、驚くやらおかしいやらで、男は笑いをこらえるのに必死だった。 自分が月光池の名付け親で、ネット上にある月光池の写真のほとんどが自分のものだと伝えると相手も驚いていた。 それもそのはず、片手に手鉤を持ったひげ面の男が、誰もいないはずの未知の場所から突然現れ、そんなことを言うのだから無理もない。 あれこれと月光池の話をして来訪者と別れると、男は昨日やり残した姫湖のそばの山ブドウを採りに向かいながら、このまま自分自身が月光池の伝説「クンネチュプ」になってしまうのかもしれないと、物語の続きをぼんやりと考えていた。 途中、1週間前後のヒグマの糞があり、万が一の時には、どうやって戦おうかと考えながら山ブドウを採り、月光池を後にした。 いつものようにきこりんファームの山道を下っていると、「秋の日はつるべ落とし」のごとく、心細くなるほどに日の暮は早い。 足もとが見えるうちに急いで山を降りなければと、男は山道を急ぐ。 それはきっと、メロスよりも早かったかもしれないのに、薄暗がりの中、足もとに何かが光るのを見つけてしまう。 男は、それが何かを知っていた。 むしろ、心のどこかで、願っていたのかもしれない。 男は歩を止め、拝むように足もとに屈み込み、その光るものを、愛おしそうに摘み取った。 「まだあったんだなぁ・・・」 男は、摘み取ったヌルヌルと光る落葉きのこを見ながら微笑んだ。 ふと周りを見渡すと、次から次と、薄暗がりの奥で、晩秋の残光に照らされて光る落葉きのこが見つかる。 男は、何か怪しげな妖術でもかけられたかのように、次から次と誘われるがままに落葉きのこを摘み取っていく。 いつしか、陽光は温もりを失い、伸ばした手の指先を深い藪の闇の中に吸い込み始めた。 もう既に、屈んだ足のつま先すら闇が呑み込んでいる。 立ち上がると、目の前の藪が影となって周囲を取り巻いている。 「急がなければ山から出られなくなる」 まだ方向が見極められるうちに山から下りようと、急げば急ぐほど、暗がりの中に落葉きのこが光って見える。 それはまるで、男が山から降りることを拒んでいるようだった。 行けども行けども周囲の景色は変わらず、妖術かかどわかしの類なのか、同じ場所を堂々巡りさせられている錯覚に陥る。 さて、男は、無事に山から下りることができるのか!? To be continued !! いやいや、降りて来たからコレを書けているのだw そんなこんなで、終わってみると、昨日と同じくらい、1キロ弱の、例年ならもう採れないはずの落葉きのこが採れてしまった。 さて、帰ってきてからは、昨日から仕込んでいたメロンパンを成形して焼いた。 生地は、いつもの山ブドウ酵母の生地では硬すぎるだろうと思い、薄力粉とバターを練り込んだ。 1次醗酵には時間がかかったものの、先日のハード系とは違い、ふんわりと焼き上がった。 2019年10月14日23時33分 新規登録・ログインしてコメントを書き込む コメントを書き込む 同じタグが設定されたきこりんさんの作品 最近お気に入り登録したユーザー なんていう花かな ファン登録 HAGIMO ファン登録 t1001 ファン登録 くんちゃん ファン登録 pikapon ファン登録 ももとすいか ファン登録 ピロンのひみつ ファン登録 westhisa ファン登録
きこりん
昨日やり残したことがあったので、今日も今日とて一人で月光池へ行ってみる。 写真を撮ろうと、カメラやレンズをリュックに詰め込み、三脚を担ぎやすいように改造して家を出る。 きこりんファームの中腹辺りまで登ってきたところで身軽なことに気づく。 手には、いつものブドウ採りの手鉤とバスケットがあるものの、リュックも三脚も家に残したままだったw 戻るのも面倒なので、そのまま、昨日採り残した山ブドウを採りに向かうことにした。 「そう、今日は山ブドウを採りに来たんだ!」自分に言い聞かせて森の中で大いに笑う。 山ブドウは、月光池の太郎湖をやりすごして坂を上り、姫湖まで行ったところにある。 坂を上っていると、バイクが向かいからやってきた。 声をかけ話を聞くと、グーグルマップで写真を見て上富良野から来てみたとのことだった。 昨日に続き、今日もまた人に会うとは思わず、驚くやらおかしいやらで、男は笑いをこらえるのに必死だった。 自分が月光池の名付け親で、ネット上にある月光池の写真のほとんどが自分のものだと伝えると相手も驚いていた。 それもそのはず、片手に手鉤を持ったひげ面の男が、誰もいないはずの未知の場所から突然現れ、そんなことを言うのだから無理もない。 あれこれと月光池の話をして来訪者と別れると、男は昨日やり残した姫湖のそばの山ブドウを採りに向かいながら、このまま自分自身が月光池の伝説「クンネチュプ」になってしまうのかもしれないと、物語の続きをぼんやりと考えていた。 途中、1週間前後のヒグマの糞があり、万が一の時には、どうやって戦おうかと考えながら山ブドウを採り、月光池を後にした。 いつものようにきこりんファームの山道を下っていると、「秋の日はつるべ落とし」のごとく、心細くなるほどに日の暮は早い。 足もとが見えるうちに急いで山を降りなければと、男は山道を急ぐ。 それはきっと、メロスよりも早かったかもしれないのに、薄暗がりの中、足もとに何かが光るのを見つけてしまう。 男は、それが何かを知っていた。 むしろ、心のどこかで、願っていたのかもしれない。 男は歩を止め、拝むように足もとに屈み込み、その光るものを、愛おしそうに摘み取った。 「まだあったんだなぁ・・・」 男は、摘み取ったヌルヌルと光る落葉きのこを見ながら微笑んだ。 ふと周りを見渡すと、次から次と、薄暗がりの奥で、晩秋の残光に照らされて光る落葉きのこが見つかる。 男は、何か怪しげな妖術でもかけられたかのように、次から次と誘われるがままに落葉きのこを摘み取っていく。 いつしか、陽光は温もりを失い、伸ばした手の指先を深い藪の闇の中に吸い込み始めた。 もう既に、屈んだ足のつま先すら闇が呑み込んでいる。 立ち上がると、目の前の藪が影となって周囲を取り巻いている。 「急がなければ山から出られなくなる」 まだ方向が見極められるうちに山から下りようと、急げば急ぐほど、暗がりの中に落葉きのこが光って見える。 それはまるで、男が山から降りることを拒んでいるようだった。 行けども行けども周囲の景色は変わらず、妖術かかどわかしの類なのか、同じ場所を堂々巡りさせられている錯覚に陥る。 さて、男は、無事に山から下りることができるのか!? To be continued !! いやいや、降りて来たからコレを書けているのだw そんなこんなで、終わってみると、昨日と同じくらい、1キロ弱の、例年ならもう採れないはずの落葉きのこが採れてしまった。 さて、帰ってきてからは、昨日から仕込んでいたメロンパンを成形して焼いた。 生地は、いつもの山ブドウ酵母の生地では硬すぎるだろうと思い、薄力粉とバターを練り込んだ。 1次醗酵には時間がかかったものの、先日のハード系とは違い、ふんわりと焼き上がった。
2019年10月14日23時33分