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お2階さんはアライグマ、夜毎の訪問はキタキツネ、時々エゾシカ

お2階さんはアライグマ、夜毎の訪問はキタキツネ、時々エゾシカ

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    コメント3件

    きこりん

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    先日、天井裏に侵入したアライグマは、もう既に3日間も外に出ていない。 日中はほとんど動かずにいるものの、時折「ミシッ!ミシッ!」と天井が軋む。 夜になると忍び足で動き回ったり、天井板や壁を「カリカリカリカリ・・・」と掻きむしったりする。 そんなときには椅子やテーブルに登って天井を「ドンドンドンドン!」と拳で叩くと、動きを止めて息をひそめる。 毎度椅子やテーブルに登るのが億劫なので、長い棒で突いていたら、力を入れ過ぎて天井を貫き、穴を開けてしまった^^; 昨日、昨年入りこまれた時と同様の仕掛けを出入り口に施したものの、未だに外に出た気配がない。 この仕掛けは、出入り口としている個所を開放し、蝶番を取り付けてドアとしたもので、内側からは押して開けられるが外側からは引かないと開かない。 これを、つっかえ棒で開けっ放しにしておくわけだが、アライグマが出る際には、つっかえ棒が支えを失って下に落ちてドアが閉まる。 離れた所からでも、つっかえ棒が外に落ちているかどうかを確認するだけで、アライグマが出て行ったかどうかがわかる。 更に、ドアが閉まる際には「バタン!」と音がするので、出て行った瞬間が家の中に居てわかる。 そして、アライグマが戻ってくる前に、出入り口を板で塞いでしまえばいいわけだが、昨年は夜中だっので作業に苦労した。 なぜアライグマが民家に忍び込むのかというと、これから春に向けて出産のシーズンだからで、だからこそ、天井裏で出産される前に追い出さなければならない。 こちらの思惑通りにアライグマが外に出たその先には、かねてから市役所から借りてある箱罠を設置してある。 こちらも、金属音などしないようにガムテープなどで補強し、更に、確実に捕獲できるようにと少し傾斜のある場所に設置しておいたので、中に入り始めるとアライグマの自重で奥へと向かって倒れるようにしてある。 アライグマは、ハクビシン同様に外来生物で、日本国内の生態系を乱すばかりでなく、農業被害も大きく問題となっている。 生息環境は、北海道固有種で雑食のキタキツネやエゾタヌキと同じであることから、その生息を脅かすばかりでなく、木にも登ることから、エゾフクロウ、エゾリス、クマゲラなどの希少動物の巣を荒らすなど、野生動物への被害も増えている。 そんなわけだから1頭でも多く捕獲することが急務となっている。 それとは反対に、キタキツネ、エゾタヌキ、エゾリス、エゾモモンガ、エゾテン、オコジョ、ナキウサギなど、北海道固有の陸上小動物が激減しており、こちらは保護することが急務となっている。 さて、そんな中、キタキツネのTsukiは相変わらず毎晩遊びにやってくる。 彼女が家の周りにいればアライグマも嫌がって近づかないだろうと歓迎していたが、残念ながら当ては外れた。 とはいえ、もうかなりコミュニケーションもとれているだけに愛おしさも多分にあり、遊び相手に選んでくれたことには感謝すらある。

    2019年02月28日14時56分

    きこりん

    きこりん

    これまでに何度か「北海道は自然が豊かで、野生を身近に感じられて羨ましい」といった言葉を頂いたことがあった。 日中であれば人の気配すら感じられないほど過疎化が進み、野生動物など探しても見つかることなど非常に稀なことだが、ひとたび夜になると、そこここに野生の気配を感じ、日没後に一人で歩くことに危機を感じる。 道路や住宅地には、大げさと思えるほどに明るい街灯がいくつもあるが、昼夜を通して人間の気配など全くないほど過疎化している。 人がいないわけではないが、その殆どは高齢化し独居となっている世帯であり、夜に出歩く人など皆無である。 そんな町中で、街灯の明かりに浮かび上がるのは、無数のエゾシカの群れである。 積雪が多い年ほど食べ物を求めて人里の民家周辺どころか、交通量の多い国道際でも徘徊している。 エゾシカの生態は牛に近く、草食性のため農作物を食い荒らし、植物が雪に埋もれる冬には樹木の表皮を食い荒らす。 積雪が多い山の中では樹木すら埋まってしまうため、除雪であらわになる街路樹の表皮を食いに群れで現れ、たびたび交通事故を誘発する。 そんなエゾシカが、ときおり家の周辺を徘徊している。 メスや小鹿ならまだしも、先日は、立派な角を生やした巨大なオスのエゾシカが群れを引き連れていた。 Tsukiが遊びに来たので外に出てみると、Tsukiの背後に数頭のエゾシカの群れがおり、さすがの私ですら一瞬怯んだが、気持ちを奮い立たせて2~3歩踏み出すと、元来臆病なエゾシカたちは慌てて家の前の道路を駆け下りて行った。 私の家は小さな平屋の一軒家で、玄関の壁を写真のギャラリーに、キッチンの空きスペースを陶芸工房にしている。 家の立っている場所は裏山から連なる傾斜の途中であり、家の前には生活道路がまっすぐ町道に伸びているのだが、 小山の中腹なので、生活道路は山の傾斜に合わせて急な坂道となっている。 道路はアスファルトで舗装されているのだが、今の季節は雪解け水が流れ、暖かい日中以外は凍っているため歩くのに苦労する。 そんな坂道を慌てて駆け下っていくエゾシカに何も起こらないわけはなく、群れの中の一頭がコケて、すぐ前に居た 2頭を弾き飛ばした。 結局、3頭のエゾシカが、尻餅をついたまま町道まで滑り降りていった。 ほんの一瞬ではあったものの、あまりの非日常的な出来事に笑わずにはいられなかった。 そして、Tsukiもまた、そんな私の横に腰を降ろし、「危ない!」と言わんばかりに「あーっ!」と、同じ光景を見ていた。 ということにしておこうw ともあれ、野生に囲まれた生活は、一筋縄ではいかない苛酷さが伴う。

    2019年02月28日14時56分

    イルピノ

    イルピノ

    いつも楽しく文章を拝読しております。 此方での非日常がきこりんさんの日常である事にいつも驚きの連続です。 写真も含め細かな描写に説明文がよりリアルさを増して、あたかも自分で体感しているかのように感じられます。

    2019年02月28日15時19分

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