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「ちょっと、カメラの人」 カメラを下げて散歩していると、後ろから見知らぬ老婦人に呼び止められた。 「はい?」(あれ、なんか粗相したっけかな) 「あのね、この川にね、カワセミっていうの?綺麗な鳥が住み着いているのよ。水に飛び込んで魚を捕ったりしてね、」 (えっ、こんな住宅密集地のコンクリートの川で?!) 「私はね、買い物してもう帰るから。頑張ってね。」 御婦人に深々と頭を下げてお礼を言った私は、川べりを探し始めた。 (と言っても簡単に見つかるかな) そこから10mも歩かぬ先にそれはいた。
いいですね、「カメラの人」、だなんて表現。 その老婦人の年恰好が思い浮かびます。 実話かも知れませんが、これはこれでお話として 引き込まれますね。 「頑張ってね」という言葉に、情報を伝えたから、あとは頼むわよ、よろしくね、 というニュアンスがあって、ほほえましいです。 で、その情報に報いることができましたね、良かったです。 この川は、水が綺麗なのでしょうね。
2019年02月11日23時18分
旅鈴さん 出来事自体は実話で、会話はこの通りではなかったかもしれません。私の側から見てこういうニュアンスだったと解釈して作りました。見ず知らずの私にわざわざ後ろから声をかけて教えてくださるとは、なんと心の豊かなご婦人でしょう。感謝と同時に心が暖かくなりました。 この後調べてみましたら、東京の川もだいぶきれいになり、小魚やオタマジャクシが撮れるようで最近はカワセミを見ることができるようですね。もっともこの瑠璃色は鮮やかなようで、うまく風景に溶け込みますので注意しないと見えないのではないでしょうか。
2019年02月12日08時23分
yoshi.s
うまい! 出だしがいい。 そして最後の一行がお見事です。 これぞ写真掌編。
2019年02月10日18時33分