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佳人あり ⑶ やがてぼくは隣り街の一高に入り、君は女子の二高に入った。 同じ街だが学校が違ってしまえば会うことはほとんどない。でもときどき電車の中で君を見かけた。いつも友だちと話している君を。 君はいつ髪型を変えたんだ? *下につづく
もうもう、はがゆくなりますね。 そんな男の子が多いから、女子が強くなるのですよ。 佳人ということだから、やはり気軽に近づけない、 心の中だけで思っている存在なのでしょうか。 そういう風に誰かを大事に思って、行動に出さず見守るのも また青春のありかたでしょうか。 今の若い方たちの青春はどんな形でしょう。 意思疎通の仕方からして全然違うのでしょうね。 ぼくがこれからどうするのか、興味があります。 いつかどこかで再会してほしいですね。 その時はぼくが少し成長していて、自分の気持ちを伝えられるといいのですが。 まさか友人の結婚式で、新婦だったという展開はあり得ませんよね(笑)
2018年04月25日19時14分
旅鈴さん 恋の至極は忍ぶ恋にあり、なんて誰かが言っていました。 でもこのぼくの場合は、そんな大層なものではなくて、ちょっと勇気が足りないだけかも。 勇気を出せ、ぼく。 つづきを、乞うご期待。
2018年04月25日22時05分
おや、chii☆さんも読者になってくれましたか。 そうなんです。ちょっとした勇気なのですよね。 そのちょっとの勇気が出るか出ないかで、人生は大きく変わるのですね。 自分の人生だけでなく、相手の人生も。 さて、このぼくの淡い恋の行方は? chii☆さんにも、乞うご期待。
2018年04月25日22時05分
こぶしの公園 今回 引越して来た家の近くに 公園がある。 おかあさんとスーパーに行くとき、ちらっと見たのだけど、 公園の真ん中に 真っ白な花を咲かせた 大きな木があった。 桜じゃないみたいだけど、と思っておかあさんに聞いたら、 さあ、なんでしょうね、見たことないわ、とおかあさんも知らなかった。 ある日、一人でブランコを漕いでいたら、一人の小父さんが来て この花の写真を撮り始めた。あっちにまわり こっちにまわり、 立ったり、しゃがんだり、いろんな角度からシャッターを押していた。 じっと見ているぼくに気づくと、笑いながら近寄ってきた。 「すごいだろう、もう百年は立っているだろうに、毎年こうして、 綺麗な花を咲かせてくれるんだ、健気だね。」 「これは何の花ですか」とぼくはおそるおそる聞いた。 「これはこぶしというんだよ。蕾がこぶしに似ていて、実もこぶしみたいなんだ。」 と拳を握ってみせた。 「おかあさんもぼくも、今まで見たことが無いんやけど」 「どこから来たの」 「四国やけど」 「ああ、そうか。ところで何年生。」 「六年生になるんやけど」 「なら、うちの隣の正二が同じ学年だ。一緒のクラスになるといいね。」 小父さんは今撮った写真を見せてくれた。 小さなデイスプレイ一杯に白い体を反らせた花が写っていた。 それは直に見る花よりも表情があった。
2018年04月27日06時53分
yoshi.s様、 こんな優しい小父さんが近所にいたら、 「ぼく」もすぐ新しい環境になじむことでしょう。 「ぼく」はちょっと写真に興味を持ったようです。 小父さんのカメラの中の花は、本物よりも 綺麗だったからです。 小父さんはきっと、「写真を見たいのならいつでもおいで、 いろいろなのがあるよ」、と言って 「ぼく」を誘ってくれたことでしょう。 こぶしが取り持つ新しい関係、 ここにも物語が生まれようとしています。
2018年04月28日02時45分
yoshi.s
*つづき そしていつの間にか君は、ぼくの視界から消えた。 それとなく母に聞くと、お父さんの転勤で引っ越して行ったとのこと。 えっ、知らなかった・・。 なんだか胸の中が空っぽになったような気がした。それからしばらくの間どうやって過ごしていたのかよく思い出せない。 なぜだか蜩(ひぐらし)の声だけが耳に残っている。 そんなぼくの感傷に関わらず、高校の授業は大学受験に向かって厳しさを増していった。授業以外に、朝の自習と放課後の課外授業で一日が過ぎた。 正直に言おう。ぼくは高校時代のことをあんまり憶えていない。 だって・・。 *佳人あり ⑷ につづく
2018年04月25日15時56分