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部活の始まる直前に少年のiPhoneが鳴った。 もう3日も学校を休んでいる友だちからのメールだ。 子供の頃からの親友。 なにか嫌なことがあって休んでいると誰かが言ってた。 なんど電話をしても出ないしメールを送っても反応がなかった。 今日部活が終わったら家に行ってみようと思っていた。 いやな予感がした。 あわててメールの本文を読んだ。 「さよなら」 さよならって何だよ! 少年は自転車に飛び乗った。 友だちの家は見晴らし坂の上だ。 長い坂道を少年は全力で自転車を走らせた。 待ってろよ!待ってろよ! *下に続く
写真とコラボしての短編小説を写真掌編とのことやっと分かりました。 素晴しい物語に感動して私の目も涙です。 この坂道を息を切らせて自転車をこぐ時の少年の気持が胸にきました。 yoshi.sさまとninjinさまの掌編小説が拝見できる楽しみがまた増えました。 ありがとうございます。
2017年03月15日07時55分
michyさん 素人芸ですが、写真と文芸のコラボを試みています。 写真と俳句で写真句。写真と短歌で写真歌。そして今度は写真掌編。写真と掌編小説のコラボです。掌編小説自体は原稿用紙1枚程度の短い小説です。 いずれも、写真に題材を得て物語を作るものです。写真の楽しみ方の一つだと思っています。 写友の皆さんに読んで頂けたら、さらに大きな喜びです。 michyさんには、楽しみだと言っていただき、たいへん嬉しく思っています。 こちらこそありがとうございます。
2017年03月15日18時48分
ダメです駄目です、いやこの作品のことじゃなく コメントを書こうとするのですが、小生の雑文に 付けて頂いた批評文のレベルが高くて、真似をして 書こうとするのですが、書いては消し、書いては消し です。
2017年03月18日15時04分
いや、ninjinさん、そんなこと・・。 所詮コメントです。もし下さるのなら、気の向くままに書いて下さい。 それに、ninjinさんの『亡父(ちち)の遺したカメラ』は名作です。心を打ちます。 私はその上っ面を撫でただけです。 それよりも私は、ninjinさんが私の提案に呼応して、写真掌編というタイトルとタグを付けて下さったことが嬉しいのです。同人の心持ちです。 ご覧になってお分かりの通り、私の中では、写真+〇〇形式は自由度を増しました。 私自身は楽しんでいます。気楽にやりましょう。
2017年03月18日16時28分
michyさん、ninjinさん これもちょっと手直しをしたので、コメントの順序がひっくり返ってしまいました。 上記の、やっと見晴らし坂の・・が、キャプション欄からの続きです。 どうぞこれをコメント欄の最上段にあるものとしてお読み下さい。
2017年03月27日12時01分
yoshi.s
やっと見晴らし坂の頂上に着いた。 友だちの家が見えた。 胸が早鐘のように鳴った。 自転車ごと庭に飛び込み、ひっくり返った。 友だちの母親がびっくりした顔でこちらを見ている。 「おばさん!」と言った時、横から友だちが顔を出した。 少年は目を見開いたまま立ち尽くした。 「どうした?」友だちが言った. 「どうしたって・・」少年の声は震えていた。 「だってお前・・、さよならって・・、メールで・・」 「ああ、さっき学校へ行ったんだよ。先生に欠席の事情を話してからバスケ部をのぞいたら、お前と目が合った気がした。挨拶ができなかったので、帰る車の中からメールしたんだ」 少年の目からみるみる涙が溢れてきた。 *この物語はフィクションです。写真の少年とはまったく関係がありません。
2017年03月27日11時51分