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写真掌編 亡父(ちち)の遺したカメラ

写真掌編 亡父(ちち)の遺したカメラ

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    B

    掌編小説というものの存在をyoshi.sさんに教えていただきました。 yoshi.sさんは写真と掌編小説のコラボ「写真掌編」に取り組ん でおられます。小生が下のコメント欄に書き記した雑文は2011年 に投稿したものですが、これも「写真掌編」と呼べるとおっしゃ ってくださいましたので敢えて再投稿いたします。 既にお読みになった方はスルーしてください。

    コメント18件

    ninjin

    ninjin

    父に写真の趣味があることは知らなかった。 父の生き様に反発して家を飛び出したのが三十年前。 以来父子の交流は途絶えた。 父の危篤を知らせる母からの電報さえも破り捨てた私だった。 いま母の死に際して両親の遺品を整理していたとき父の書斎で 思いがけずみつけたのがこのカメラだ。 型はおそろしく古いが手入れの行き届いた美しい 輝きを放っ ている。几帳面だった父の顔を思いだした。 父の愛した書物と共に並べてあげようと思い、書棚を開けて驚いた。 私の書棚に並んでいる蔵書と同じ作家達の名がならんでいるではないか。 思わず苦笑いが浮かぶ。 横手から叔父が、父の自慢の花の写真を見ないかと声をかけてくれた。 はいと応えて手を伸ばしかけたが・・・やめた。 これ以上自分と似ている父を見つけたら、哀しくなる。 ※この雑文の内容はすべてフィクションであり、ninjin及びその家族 とは全く関係がございません。

    2017年03月13日09時59分

    おおねここねこ2

    おおねここねこ2

    父上を思い出すよすがとなったカメラ。 見るたびに、色んな想像をして、偲ぶのも良いことかと。

    2017年03月13日12時11分

    Falfa

    Falfa

    素敵な一文。。。心に沁みました。

    2017年03月13日12時32分

    ET1361

    ET1361

    ジーンと来ます。  私が逝った後、息子がみて、「これいいネ~」と言ってくれる「作品」を残さなくてはと思いますが、この小説のように見てくれないかもしれません。彼は、「思い出は脳裏の奥底に記憶すべきものだ」といって写真を撮りません。

    2017年03月13日12時39分

    michy

    michy

    ninjinさまの掌編小説を拝読し目頭が熱くなりました。 先ず掌編小説という言葉さえ知らず調べました。 ninjinさま、yoshi.sさまには奥深い事をたくさん 教えて頂き心が豊かになる気持ちです。 ありがとうございます。

    2017年03月13日13時20分

    shokora

    shokora

    すばらしいです! 感動しました!

    2017年03月13日14時13分

    yoshi.s

    yoshi.s

    ninjinさん この佳作を再掲して下さってありがとうございます。 2011年の作を先に読ませて頂いて感動いたしました。 勝手に言葉を作りましたが、『写真掌編』と称する作品の第1号は、すでに6年も前に創作されたこの『亡父(ちち)の遺したカメラ』です。 ninjinさん もしよろしければ、写真掌編のタグをお付けになりませんか。 私も頑張ってトライしてみますので。

    2017年03月13日14時37分

    yoshi.s

    yoshi.s

    ninjinさん 早速呼応して下さって嬉しいです。しかもタイトルまで。 実は先のコメントに、タイトルも如何ですかと書いたのですが、、差し出がましいと思ったので取り止めたのです。でもninjinさんはそうして下さった。心が通じた思いです。 ninjinさん 新しいジャンルが確立されました。これを育てましょう。

    2017年03月13日15時06分

    キンボウ

    キンボウ

    ninjinさんは文才もおありなんですね^^ 素敵ですね〜〜 またお読みしたいです^^

    2017年03月13日16時19分

    sokaji

    sokaji

    今私の側にも父が残したカメラがあります。 我が家をずっと記録してきたカメラ、父の思い出とともに 大事にしていきたいと思います。 素晴らしい掌編小説有難うございました。

    2017年03月13日19時07分

    スリーピー

    スリーピー

    大切になさってください、記憶も機械も・・・

    2017年03月13日19時38分

    izzuo119

    izzuo119

    さすがですね。 シックな描写とともに心に響きます。

    2017年03月13日21時16分

    まねきねこ

    まねきねこ

    掌編小説は、もう本格的な小説ですね。感動いたしました。 書棚におかれたカメラの雰囲気がまた小説のすべてを物語るようで・・ 次作も楽しみにしています。

    2017年03月14日00時18分

    鶴見の彦十

    鶴見の彦十

    子にとて父親は、障壁、憧れ、恐れ、尊敬、旧友、永遠、追憶・・・etc 何かしら子供の心に残っていて貰いたい、そんな父親になりたいです。^^;

    2017年03月14日07時01分

    hatto

    hatto

    何か魂を感じるカメラ、そしてその撮影ですね。 3000枚へのコメントわざわざ有り難うございました。 これからも一層の努力をして楽しんで頂ける写真を撮っていきたく思います。

    2017年03月14日18時44分

    Teddy_y

    Teddy_y

    心に残る素敵な写真とキャプションです。 私の父も写真好きでしたが、生存中は共通の趣味について語らうことがなかったことが今残念に思えてきます。

    2017年03月15日15時38分

    楓花

    楓花

    最後までninjinさんのことかと思いながら読んでいました(;^_^A 素晴らしい文才・写真も素敵です☆ミ また時々「写真掌編」を見せてください♪

    2017年03月17日09時17分

    ま~坊

    ま~坊

    来ました。 色々と。 親になったからかな? 思いは続くんですね。

    2017年03月20日03時02分

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