古次郎 ファン登録
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その日はあいにくの雨だったが無性に写真を撮りに行きたくて家を出た。歳をとると何かと忘れ物が多くなり一歩家を出たが頭の中で忘れた物が無いか確認していた。靴は雨が降っていたので濡れても良いように昔に買った靴を履いて出た。遊歩道は紅葉が雨に濡れて更に鮮やかなにその色合いは深みを増していた。歩いてから30分ほど経っただろうか、いやに足の裏が濡れているような違和感を感じていた。
それはそれは災難でしたね。 その昔、出かけた先で同じよーに靴底がパックリ口を開けたことがありました。 コンビニでアロンアルファを買い、靴底を貼り付けてその場をしのいだことがあります (^^;;
2015年11月16日21時06分
tohyさんコメントありがとうございます。日本製ならそんな事は無かったのでしょうが 私の靴はどこか分らない国の製品なのでしょうか・・・あまりひどくならない状態で コンビニに駆け込めば良かったですよね(笑)
2015年11月17日07時01分
古次郎
つま先をよく見ると底の部分がパクリと口を開け、そこから水がしみ込んできている様だった。 しばらくするとそれが段々ひどくなり、靴底のゴムも劣化していてぼろぼろと剥がれていって やがて全ての靴底がぬけてしまい、靴下だけで歩いているようなものだった。 1センチほどの靴底部分でも無いと歩き方がぎこちなく、びしょびしょになった靴下でつま先が 凍るほどに冷たく感じていた。 こうなると撮影など頭の中から消えていて、自分の惨めなありさまに耐えかねて、もう家に帰りたい だけだった。昔から「女房と畳は新しい方が良い」という格言が有るがその日から、そこにもう一つ 「靴」も付け加えておく事にした。 帰りがけ来た道を戻っていると無惨にも所々に靴底が散乱していて、その有様に空しさを覚え、ひたすら 拾って家に帰った。あたりはこの時期、正しくタイトル通りの冷たい「時雨」が降っていて、ぎこちない 歩き方をした初老のオヤジの姿は何かその時の情景にとけ込んでいた。
2015年11月16日11時12分