もう４０数年前、この校舎で、この英和辞書と３年間を共にした毎日学生カバンに入れて持ち帰っていたので外箱は傷み、小口は手垢で色も変わりもう４０年近く本棚で静かに眠っていた聞けば、母校は今年度で閉校になるというあるものと思っているうちは気にならなかった何かが揺らいだような気がした

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freude

最後に卒業生にも校内をめぐることができるということを聞きかつての旧友を取り出して一緒にホームカミングデーにゆき教室で外箱から旧友を開放したときあの３年間と今日の時間の隔たりは消えていた紳士服職人であった父と亡母が仕立ててくれた詰襟を着てこの辞書を開いている高校生の自分に一瞬戻ったような気がしたこの日のために私にカメラがもたらされたような、そんな気がした

2023年12月17日18時18分